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鋼鉄四重奏  作者: No-DATA
4/6

状況終了ト昼飯

誤字脱字が多いと思います、ご了承下さい

 『第8機甲師団、第6戦車小隊から司令本部、520地点にて敵の攻撃を受けている至急、航空支援を要請する。』


柴田は、ヘルメットのマイクに向けてかなり早口で言う。これでも焦りを押し殺しながら、言っている。


『了解、3分で現着する。』


『了解』


言い終わると柴田は、統合サイトのモニターを見ながら、倉田に指示を出す。


「三時方向、敵、軽戦車!!」 


「クソっまたかっ」


ガウーンと砲声が戦車内に響く、直に3機のah64アパッチ-ロングボウ戦闘ヘリが爆音を響かせながら現れる。


『こちらghost-01援護に来た。』


『了解、感謝する。』


3機のアパッチは、対戦車ミサイルを放つ、ミサイルは橙色のトレーサーを引きながら、ナーヴェスナの戦車へ向かう。戦車は爆発、炎上、残った軽戦車や歩兵は逃げようとするが、ヘリのパイロットはそれを見逃さず30ミリ、チェーン・ガンで壊滅させていく。


柴田は、その状況をただ呆然と見ていた。。さっきまで、小銃で此方を攻撃していた敵の兵士が、今ではすっかりぼろ切れを纏った肉塊になってしまった。


-6月13日、6:56-


駐屯地に戻った柴田達は、戦車の損傷具合を見た後、攻撃も鎮静化したようなので寝ることにしたが、すぐさま防衛戦に駆り出される。「少し休ませてくれ」と思ったが、国家、国民を守る、これが仕事であり、軍人の義務である。


防衛戦は自衛軍が勝利した。だが、戦闘に巻き込まれた民間人と自衛軍人合わせて、死傷者1253名という多大な犠牲をだした。


柴田は、先の戦闘で犠牲になった部下のことを考えていた。

敵の対戦車ミサイルを食らって仏なった第6小隊3号車の乗員。西村友人曹長、吉田隆一伍長、原田一義上等兵、・・・


「はぁ・・・」


自然と溜め息が出る。小隊としては、損失一両に対して敵、主力戦車5両、軽戦車8両、対戦車砲一門、一両も撃破出来ずに壊滅した部隊がいることを考えれば、かなりの戦果だろう。だが・・・自分の指示で動いた部下が死んだのは、紛れもない真実だ、あの時もっと正しい選択肢を選んでいれば・・・


「隊長、新しく配属される3人の資料です。」


真鍋が、ファイルを手渡してくる。いなくなった3号車の補充である。


「ありがとう。」


「・・・隊長、3人のことは残念ですが隊長は悪くありません、誰が悪いとかでは無いと思います。」


そんなに落ち込んでいるように見えるだろうか、確かに少し落ち込んではいるが、表には出してないつもりなのだが。


「慰めてくれるのか?」


「これは戦争です。善悪は、理性的な感情論だけで割り切れる問題ではありません、割り切れるなら、ただの理想論です。」


「それに、さっきから溜め息が五月蝿いので、仕方なく。」


聞かなきゃよかった・・・。


「隊長~一緒に昼飯食べに行きません?」


気付けばもう13:30である。倉田が、珍しくそんな事をいってくる。いつもだったらこちらから昼飯に誘っても、「嫌ですよ、昼飯くらいゆっくり一人で食べ

たいです。」とか言って来ないくせに。


「どういう風の吹き回しだ?どうせお前も、溜め息が五月蝿いとか言うんだろ?」


「いえ、今月厳しいので奢ってもらおうかと・・・」


「どっか行け、万年金欠野郎!!」


倉田に限っては更にひどい理由である。


「金欠?隊長ほど出はないですよ。」


「あぁ確かにな、どっかの誰かさんが、毎月毎月11人分のジュース買わせなきゃこうはならないんたがな。」


コイツは俺がジュースで金欠だとわかった上で昼飯を奢らそうとしてたのか?


「隊長、まだ根に持ってたんですか?」


「隊長早く忘れましょう。」


倉田と真鍋、金欠の根源が言える言葉では無いと思う。   


「はぁ・・・もういい、さっさと昼飯食いに行こう。」


本日何度目か分からない溜め息を吐いて食堂にむかう。


-理性的な感情論で割り切れるなら、それはただの理想論だ。-  


誰かが言ったその言葉の本当の意味・・・それを知る日はそう遠くないかもしれない。



















ギャグ回です。・・・以上


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