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7歳⑥

村の外れ、林の入り口で私達4人は色々使える物を収穫中です。

まず解りやすく使える物の一つが薪だ。

沢山集めて売れば小銭稼ぎになるし自分で使ってもいい。

そういう便利なものなのです。


他にも何か珍しい物はないかなぁ。

キョロキョロしていると赤黒い小指の先ほどにも無い小さな実をつけた草が目に入った。

そうだなぁ…BB弾くらいの大きさかな。


ブルーベリーみたい。


そう思って手を伸ばすとお兄ちゃんに手首をグッと掴まれた。


「それに触っちゃダメだ!」


あまりの剣幕と勢いに思わずたじろぐ。

え、これ触っちゃダメなの…?

お兄ちゃんの目を見ると凄く力強い感じでいつもと全く違う。

よっぽど危ない物なんだ。


「それはアルウィストロの実だよ」


アルウィストロの実…?

お兄ちゃんの言葉を思わずオウム返ししてしまう。

アルウィストロの実…どこかで聞いた事がある気がする。

どこだっただろうか…、っとグルグルと記憶の中を探って思い出した。


あれは学校で読んだ恐ろしい内容の本だった。


「寿命が半分になる実…」


私の言葉にお兄ちゃんが無言で頷いた。

ゴクリとツバを飲み込む。


この実を食べると寿命が半分になる変わりに四半刻の間炎に焼かれても耐えられるようになる。

これは昔からある言い伝えだ。

それを知ったある王様は疑問に思った。


『本当に寿命が半分になるのだろうか?』


人間の元々の寿命なんて誰にも解らない。

食べた物がたまたま早死にしたのかもしれないではないか。

王様はその疑問を解消するため国中の双子を集め、その片割れにだけアルウィストロの実を食べさせた。

拒否した場合は二人とも国家反逆罪で処刑すると脅して…


そして王様が死ぬ頃、双子の片割れは例外なく実を食べた方が早死にしそれは大体食べなかった片割れと比べて寿命が半分位になると言うのは本当だったと結論付けられた。

長年の疑問がとけた王様は満足げに頷いてそれはそれは安らかな顔で逝ったという。


胸糞が悪い話だ。

しかもこれは実話だという事も書いてあった。


その時はどこか遠い国の出来事でその実のこんなに身近にある物だと思っていなかった。

ブルーベリーみたいで美味しそうに見えた実が今は毒々しい恐ろしい実にしか見えない。


震えが止まらなくなった私にヤルベお兄ちゃんは腕を掴んでいた手を離して私の手を包むように両手で握りなおした。


「大丈夫、触れたくらいでどうにかなったりしないから」


大丈夫とゆっくり繰り返してくれるお兄ちゃんに私は何度も頷いた。

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