6歳⑯
ゾラードは勢いのままブレイクに殴りかかるものの軽く流されてる。
2人の距離が近すぎるのと多分なんか頭に血が上ってるゾラードの動きが読めないのかヴィオラは間に入ることも出来ずに後ろでオロオロしている。
ゾラードの一撃一撃はここから見てて解るほど凄く力強い。
その分大振りで避けやすかったりするのかな?
とにかく当たれば痛いんだろうけど一発も当たってない。
それが余計に悔しいのかゾラードの顔がドンドン真っ赤になっていく。
頭に血が上ってるってこういうのを言うんだ。
何十発、何百発と殴りかかり一撃だけブレイクの頬をかすった。
「お」
ブレイクの頬には赤いラインが入ったというのに嬉しそうな声をあげる。
ドMなのか脳筋なのか判断に迷う所だなぁ。
そんな事を思っていると後ろで見守っていたヴィオラがゾラードに駆け寄って背中をおもいっきり掴んだ。
「ゾラード!いい加減にして!」
ヴィオラの一括にゾラードの表情が変わる。
顔色も真っ赤だったのが少し戻った。
「私達は2対1なの!こっちが有利なんだから落ち着いて!」
ヴィオラの言葉にゾラードが頷く。
2人はいつもの呼吸が思い出したみたいだ。
「ッチ」
ものすごい怖い雰囲気を全身に纏ってブレイクが舌打ちをした。
さっきまでの上機嫌でゾラードの攻撃をかわしていた時とは180度変わっていて私は首を捻る。
「いくぞ!」
ゾラードとヴィオラがアイコンタクトをして頷きあう。
まっすぐ正面からつっこんくるゾラードの背中に向かってヴィオラが火の玉を打つ。
ブレイクの前でゾラードが飛び上がった目前に迫った火の玉をまるで見えていたかのようにブレイクが左腕で弾き飛ばす。
そして飛び上がったゾラードの足を右手で掴んでそのまま地面へたたき付けた。
うめき声を上げたゾラードのお腹を踏みつける。
「ゾラード!」
駆け寄って来たヴィオラの腕をブレイクが掴む。
決着が付いた瞬間だった。
「ヴィオラ。お前じゃパートナーにもお姫様にもなれねぇよ」
ブレイクの言葉にヴィオラは真っ青になってブルブルと震えている。
否定も肯定も反論もする暇がなくブレイクの勝利を知らせる声があがった。
私の周りにあった薄い炎の壁もサッと消える。
景品としてもらった金貨の内の1枚だけブレイクから貰った。
正直障害物も格闘もなにもしてないので要らないって言ったんだけどあんまりにも煩いので1枚だけ受け取った。
楽しい思い出ができたのだからこれだって貰いすぎだと思う。
「あーそれにしてもダンスは悔しかったなぁ」
来年は優勝したいっと口に出しかけて私は口を閉じた。
もう来年にはブレイクと組むことは出来ないんだ。
「俺も思ったより楽しかったぜ」
ケラケラ笑いながら私の頭をポンポンと叩く。
これに不快感を覚えない限り私はなかなかにブレイクの事がすきなんだなぁと思う。
「お前がファナだったらキスの一つもしただろうけどなー」
なんて笑うブレイクに一発蹴りを入れた。
私の蹴りなんて絶対避けれる筈なのにあえて食らってくれる。
「こう見えて俺は一途なんだよ」
私の小さな好意に気付いているのか居ないのか。
ブレイクの言葉に私は笑う。
知ってる。
それにブレイクとどうこうなりたいとも思ってないよ。
と告げた。
長い祭りの最終日。
私の恋は始まる前にほろ苦く終わった。
「びびんなよ、とって食う気はないぜ…今はな」
入れたかったけど入れれなかったブレイクの台詞です。
だらだらした戦闘描写は誰も求めてないだろうしってサクっと片付けちゃいました。




