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5歳⑪

私達を怒鳴りつけて来たのはゾラードとヴィオラだった。


「子供だけでこんな村から離れた所まで来るなんて危険だろ!」


凄い剣幕でお兄ちゃんに怒鳴るゾラードにイライラが止まらない。

お兄ちゃんは私を元気付けようとしてくれてるだけなのに!


「それはあんたも一緒でしょ!むしろヤルベお兄ちゃんよりずっと子供じゃない!」


何も言い返さないお兄ちゃんに変わって私が言い返した。

ずっとはちょっと言いすぎかもしれないけど子供の頃の1年って大きいよね。

大人になってからだとまた違う。

それはまぁいいや。


ゾラードはうっとうめき声を出して一瞬詰まる。

お兄ちゃんには威勢が良いのに私にはつっかかってこない所か目も合わせない。


何こいつ?


ヤルベお兄ちゃんが優しくて言い返さないから強気に出れるって事?

気の強い子には弱気なタイプなの?


私の嫌いな性質の奴だ。

さっきからヤルベお兄ちゃんをギロっと睨みつけている。


「だったら余計に悪いじゃない、年上が年下を巻き込むなんていけない事よ!」


ゾラードの後ろで黙っていたヴィオラが私に詰め寄ってきた。

ははーん!

読めてきたぞ!

ゾラードはヴィオラが好きで良いカッコ見せたい、でもヴィオラはお兄ちゃんが好きだと。

うん三角関係だね!


いや、私がお兄ちゃん渡さないから四角関係か?

人間関係って複雑だねぇ。


「村が見えなくなる程遠くに来てないし明るい内に戻るから大丈夫だもん」


ヤルベお兄ちゃんが困った顔でヴィオラを眺めているのが目に入って私は言い返す。

行こうとお兄ちゃんの腕を引っ張り2人を置いてそのまま村へ引き返した。


お兄ちゃんは何度も後ろを振り返っていたけど私は一度も振り返らなかった。


村に戻ってからお兄ちゃんの最初の言葉は「ごめん」だった。

謝らなくていいのに。


それに私には少し光明が見えた気がしてるんだ!

あんな凄い茸が生えてるんだったら他にも色々凄いアイテムがあると思うんだよね。


色々調合して凄い薬を発明しちゃうとか!

そういうのもファンタジーっぽくて中々いいきがしてる。

錬金術師ってかっこいいよね。


別に魔法が使えても私に何かを傷つけられるとは思えないしね。

この世界の魔法は自分を強化して物理攻撃が主流みたいだし。

大魔法使いになりたくなくなった訳じゃないけど、夢はまだまだ無限大に広がってるんだって気づいた!


これから色々勉強しなくちゃ。

すごく楽しかったし元気がでたとお兄ちゃんに伝えると笑ってくれたので良かったなぁって思う。

これからもずっと一緒に遊んで欲しいな。


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