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魔物使いはひとり

 倒れたアンを抱きとめてクロウが振り向いた。


「この“魔物使い”はどうする?」

「! その人は裏切り者とはいえ私達の仲間です。……理由もありますから、私達の方で対処したいのですがよろしいですか?」


 ミミがそう言うと、クロウは倒れたアンを抱えてミミに渡す。

 一人の自分と同じ背丈の女性だったためか、一瞬ふらつきながらもなんとかささえてから、


「シェル、貴方が一番仲が良かったのですからあなたが連れて行ってください」

「えー、面倒くさいし重そうだし、これから戦闘になりそうで面白そうだから身軽に動けた方がいいな」

「……私達の方について戦うのですよ、それが約束できるならアンを運ぶのは私がやります」

「わかったー」


 軽い調子でシェルが言う。

 でも一瞬で気絶させてしまったクロウがいたからこういったお互いが傷つけあう戦闘に発展しなかったのは良かったように思う。

 エリザ達に出会えたのも、僕としては幸運だったかもしれない。


 そう思っているとそこでミミがシェルに、


「シェル、アンは魔物を扱う魔法はもっていなかったはず、何故使えたのですか?」

「さあ、私は信用できないからって、教えてもらえなかったけれど、“魔物使い”三に何か道具を貰っていたみたい。それで、誰でも簡単に“魔物”が扱えるみたいだよ。だから、回数制限付きの魔道具を使って、適当な人を雇ったりしていたし?」

「……それが、一人で魔物を扱うなどして、私達の里やフィスの里を襲えた原因、ですね。なるほど。それなら簡単に協力者、それもその場限りの人員を投入できますね」


 ミミが、嘆息するように言い、フィスがぎりっと唇をかんだのだった。

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