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妙だ

 実は仲間の黒い猫耳少女が、裏切った? らしい。

 ミミが深々とため息をついてから、


「あの子はとても楽しい事が大好きなんです。ある意味で天真爛漫と言えますが……」

「言えますが?」


 僕が気になって聞き返すとミミがもう一度深く嘆息してから、


「どうせあの子は、あの私達の“宝玉”の力が見てみたい! くらいの感情であちら側についたのでしょう。多分、あの子は、“宝玉”について知識はないのでその危険性に全く、そう、少しもごく少量でも危険性に気づいていないのです!」

「ミ、ミミ落ち着いて」

「しかもあの子は猫耳ですよ。いいですか、猫耳なんです。この世界では強い力を持つ猫耳の中でも特に強い猫耳がシェルなんですよ!?」

「は、はい」


 話していて苛立って来たのだろう。

 ミミの声が怒りに震えていく。

 どうしようと僕がおたおたしていると、


「つづきは私から話します」


 フィスがそう言いだした。

 それによると、


「猫耳のシェルは巨大な力を持っているため、戦闘では私達が束になっても勝てませんでした。ですが、そんなシェルよりももっと私が気になるのは、一緒にいた“人間”です。その人物は妙でした」

「妙、ですか」

「私達のエルフの里を襲った“人間”に魔法の系統が似ているのです。本来人間でも獣人でもエルフでも得意な系統という物が比較的ありますから」


 どうやらこの世界の人達にも得意不得意があるらしい。

 そう考えると僕の能力は不思議に見えるかもしれない。

 どんな属性でも使えるのだから。

 そこで更にフィスが、


「そしてもう一つ気になるのが獣人のアンが……巫女であり宝玉について知っているアンがどうしてあちらについたかです」


 考え込むようにフィスが呟いたのだった。



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