ニンジンは美味しい
ニンジンを運ぶ依頼にどうこうといった形をとることに。
大きな荷台に沢山のニンジンが泥を綺麗に落とされた状態で積まれているように見えた。
また、ニンジンの葉っぱの部分は切り落とされているように見えた
だが、それらの僕の認識は間違っていたらしい。
どうやらもともと葉っぱはこの世界の人参にはついていないらしい。
正確には木の幹から直接ニンジンが生えている状態で、それを果実のようにもぎ取って収穫するそうだ。
だからこのニンジンには泥がついていない。
しかも子供だったためか、細くて小さいニンジンはお土産用や、販売する彼らが歩きながら食べるものらしく、僕達にも一本ずつもらえた。
そしてそれを食べたサナが、
「あ、甘い、凄く良い香りがする。こんなニンジンは初めてかも」
「私も。……後でこれのジャム、買って行こうかな」
「あ、僕も」
といったようにカレンや僕もすぐに答えた。
ここにいるクロウというエリザの相棒の人が購入したがるのも無理はない美味しさだった。
できればこのニンジンも購入したいが、今回の依頼主であるマチルダさんのこのニンジンは契約栽培で、すでにその枠は全て売れてしまっているそうだ。
一応は僕達のいた町のとある高級スーパーで販売はされているそうだ。
またこの荷馬車には船の帆のようなものがついて、風魔法で推し進める分引っ張るのが楽なのだそうだ。
そんな話をしながら移動し、途中魔物に遭遇するけれど、クロウやエリザが一瞬にして倒してしまう。
息の合った動き。
僕達が何かをする暇がなかった。
その後の魔物も延々と二人が倒してしまい僕達の出番がない。
何処からどう見ても完全に僕達は、ただついてきているだけの状態だった。
それに衝撃を僕達が受けている間に、兎族の里についてしまったのだった。




