転生後の目覚め④
「それで、これからどうするんだ?」
目覚めたあと、リエコとのやりとりをして、一呼吸して鼎が言ったのだった。
周りを見渡すと、洞窟の中である程度開けた場所であることがわかる。
このままここで生活していける……、という場所ではないだろう。
となると、どこかに行く必要がある。
「はい、ダンジョンからでる必要があります。
ですが……、もし、お許しをいただけるのであれば、食事の時間を設けてもよろしいでしょうか?」
畏まりながらも、恥ずかしそうに言うリエコ。
おなかが空いた、と言うことがそんなに恥ずかしいことなのだろうか? まあ、年頃の女性であれば、そうなのかもしれない。
それに、鼎自身も少しおなかが空いていたので、ちょうど何かを食べたいと思っていたところだったので、ちょうどよかった。
「ああ、俺も少しおなかが空いてきたところだ。
何か食べ物と、飲み物が欲しいな」
「は、はい。
ちゃんとご用意しております。
これから準備をしますので、少しお待ちください」
「ありがとう」
感謝を伝える鼎。
自分自身がいったいどういう状況におかれているかわからないが、こうやってもてなしてもらえるっていうのは悪くない。
むしろ、可愛い女の子たちにもてなしてもらえるんだ。嬉しいといっていいだろう。
などと考えながらのんびりしていると……、
「鼎様、こちらにお座りください。準備ができました」
と、エリ。てきぱきと食事の準備をしていた。
主であるリエコがちょっと抜けているような印象があるから、しっかりしているエリが従者として付き添っているのだろう。
「ありがとう」
鼎は言いながら、エリに指定された場所に向かい座る。
鼎の目の前には、保存食と思われる硬いパンと、お椀に入った水だった。
「質素な内容で申し訳ございません。
村から旅に出て10日くらいたっているので、今は、このような食事しかご用意がありません。
ですが、村に着いたらもっと豪華な食事をご用意いたしますので、お許しを」と、リエコ。
「いや、別に小腹が空いただけだから、俺にとってはとてもありがたいよ。
それに、村に着いたからといって豪華な食事を作らなくてもいい。
そんなもてなされるようなことをしているわけじゃないし、むしろ俺のほうがリエコを頼りにしなければいけないんだし」
「そ、そんな、私がちゃんと鼎様をおもてなししたいのです。
ですから、村に戻るのを心待ちにしていてください」
「わかった。よろしく頼むよ」
と、鼎が言うとリエコがパンを渡してくれた。




