泰彦vsジュン
しばらくぶりの更新です〜
さーて、と。
まずは西川相手に確実に勝ちを取った。
細野先輩の脱落で細野先輩はこれ以降全て不戦敗扱いとなり、試合順も細野先輩の分を
飛ばして行われる。
だからジュンや翔にとっては連戦で戦うところがある。
そこも今の俺を後押ししている。
次の試合は俺とジュンの勝負。
ジュンはこの直後に翔と試合をすることになるわけだから、俺相手の時はそんなに飛ばすわけにはいかないはずだ。
翔の場合は、この試合の次にジュン、西川、
俺の順で三連戦することになる。
波乱を起こされかねない西川との戦いが初戦だったことも幸いしている。
相手が初戦で固くなっていたのは幸運だったというしかない。
つまり。
俺は、今圧倒的に優位な位置にいる。
この道場内をさっさと勝ち抜き、県大会も
駆け抜け、またあの全国の舞台に立つ。
前回の雪辱、果たさねーとな。
泰彦は立ち上がり、ジュンの待つリングに向かった。
うーん。難しいよね、この状況。
稲本純一は思考を巡らす。
自分はこれから泰彦、翔と連戦で戦う。
それから少し空いて、最後に西川君と試合。
泰彦か翔か。
西川君が全敗してくれれば西川君に勝つだけで県大会進出は勝ち取れる。
だけどそううまく行くわけがないよね。
確実に県大会進出を果たすなら泰彦か翔の
どちらかに勝たなくてはいけない。
どっちだろう。
豊富な経験と総合的な強さに基づく多彩な攻撃を繰り出してくる泰彦。
力と感覚を頼りに躊躇なく飛び込み打ち合いを仕掛ける翔。
どっちも強い。簡単には勝たせてくれない。
しばらく時間が立つ。
結局、考えるのをやめた。
とりあえず全力で、今を戦うだけだ。
ジュンもまた、腹を括って泰彦を待つ。
試合開始だ。
先に仕掛けたのはなんとジュンだった。
細かい連打で一気に接近して仕掛けに行く。
泰彦は動揺のためか数発被弾するも、元々
点を取るためのパンチではなかったことも
幸いし、審判はジュンの得点にはしない。
泰彦は素早く立て直してジュンの横に回り込み、ジュンの突進に牽制を掛ける。
ジュンはカウンターを喰らうことを警戒して
一度距離を置く。
しばらくの間睨み合う二人。
体全体を使って互いにフェイントを掛け合い
不用意に接近することはしない。
一見地味だが、この心理戦が勝敗を決することがしばしばある。
ふー。やばかった。
油断してた。それをジュンは見抜いてた。
泰彦は内心冷や汗をかいていた。
まさかジュンが奇襲をするとは。
これまでになかった形だ。
みんな現在進行形で進化し続けている。
気を引き締めないとな。
泰彦はジュンの周りをサークリングしつつ
仕掛けるタイミングをはかる。
流石だね、泰彦。
付け焼き刃で仕掛けても、上手く行く訳はない。
もとより一点を取りに行く攻撃ではない。
警戒させて、仕掛けられなくする。
そこに狙いを絞っていた。
まずいな、この睨み合いが続くと泰彦のペースになってしまう。
それは避けないと。
ジュンはしかけることにした。
泰彦がジュンの周りをサークリング。
ジュンはガードを高く上げたままで泰彦に接近。
泰彦は警戒してバックステップで後退。
ジュンは更に加速して泰彦に接近。
泰彦は追ってこないと踏んでいたか、ジュンの加速に対応出来ない。
泰彦vsジュン
ジュン 先制
なんてこった。
先制されちまったよ。
泰彦は完全に我を見失っていた。
とにかく、同点に持ち込む。
再開と同時にラッシュだ。
よし、うまいこといったな。
ジュンは改心の一撃を決め、ノッていた。
だいぶ応えたみたいだし、仕掛けてきそう。
ノーガードのカウンターで決めよう。
試合再開。
泰彦はすぐさま勝負に打って出る。
ジュンはガードも上げずに下がりもしない。
泰彦がワンツーからボディに蹴りを放つ。
ジュンはスウェーバックでワンツーをかいくぐり蹴りを払いのけ泰彦のバランスを崩す。
こうなっては泰彦はジュンの迎撃に対応することができなかった。
うそだろ………まさか………
泰彦は絶句していた。
なにもかも裏目に出た。
今思えばそれらは全てジュンの計略だった。
完敗だ、ジュン。
お前の試合運びの上手さに俺が屈した。
泰彦には最後の一撃がスローモーションの
ように見えていた。
泰彦vsジュン
勝者 ジュン
依然として泰彦有利は変わっていないが、
この勝利によりジュンは予選突破を大きく引き寄せた。
スコア以上にジュンの試合巧者ぶりが目立つ結果となった。
試合描写変えてみました。
さて圧倒的戦略で勝利したジュン!
泰彦を撃破し勢いに乗る彼を翔は止められるのか?!
次回 ジュンvs翔 です




