表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
負けるわけにはいかないんだ  作者: RIVER
次なる戦いへと
29/33

脱落者

さあ、エンディングへと続くバトルの始まりです。

順当に進むわけがない………笑

試合順 簡略版

1.松永 西田

2.細野 吉野

3.松永 稲本

4.西田 細野

5.吉野 稲本

6.松永 細野

7.西田 吉野

8.細野 稲本

9.松永 吉野

10.西田 稲本



さーて、いくか。

俺は西田、ジュン、細野、翔の順で対戦することとなる。

西田と細野で確実に勝てば、県大会への切符はとりあえず確保できるだろう。

つまり、この初戦を落とすわけには行かないってことだ。

西田にペースを握らせなければ、いける。


試合開始。

1ラウンドは全く手を出さない。

西田が接近してきたらバックステップで後退する。

西田が苛立っているのがはっきりとわかる。

それじゃ、まずいんだけどな。

ポーカーフェイスとまではいかなくともある程度感情を隠すことは必要だ。

どう考えても苛立ちを露わにするのは賢いとは到底言えないだろう。

そうするうちに、1ラウンド目はすぐに終了した。



疲労は全くない。

これで正しい。

西田との試合で消耗してしまったらジュンや翔に勝つことはもとより、県大会進出すらも危うくなってしまう。

このまま焦らしてカウンターで仕留める。

俺は策を固めた。


2ラウンド目が始まった。

西田が走るかの如き追い足で追いかけてくる。

よし、もらった。

しばらく下がり続け、西田がムキになって出してきた右ストレートを左手で払いのけて

カウンター一閃。

俺が先制点を奪うことに成功した。


主審のコールで中央に戻され、試合再開。

しかし西田は先ほどのカウンターで恐れをなしたか、追い足がなりを潜めた。


結局、そのまま試合は終了。

優勢勝ちではあったものの、事実上俺の完勝という形で初戦は終わった。



やっぱ泰彦が勝ったか。次は俺の番だな。

吉野翔は拳に力を込める。

正直に言うと、全体で10試合もやるなど面倒臭くって仕方が無い。

とはいえ試合数を減らすことなどできない。


唯一の例外を除いては。


泰彦がリングを降りてこちらへ来る。

「おー、泰彦。お疲れお疲れ」

「いや、別に全然疲れてなんかねーっての」

「まっ、そーだろな。次は俺様がすげー試合みしてやっから期待してろや」

「おーおー期待しとく期待しとく」

信じていないような口ぶりで泰彦が応じる。

だけど、俺は本気だからな。


こういった格闘技の総当たり戦で試合数が減る唯一の例外。

それはつまり、選手の試合続行不可能による棄権、ということなのだ。




「おーーーっしゃーーーー!!!」

試合開始直前にリングの上で翔が気合を入れている。

別に珍しいことではない。のだけど。

俺は違和感を口に出すことを禁じ得ない。

「なあジュン………翔の雰囲気、いつもと違くないか?」

「やっぱり、泰彦もそう思う?

僕も、なんか違和感感じてるんだよね……」

やはりジュンも同じことを感じたようだ。

「そーいや、さっきあいつが "すげー試合見せてやる" って言ってたな……」

「すげー試合?」ジュンが聞き返してくる。

「ああ……そんなことを言ってた」

「そういえば……翔、10試合も長くてやってらんない、みたいなことも言ってたような、

記憶が曖昧だけど……」

「え?」思わず聞き返す。

「まあ、翔らしいけど」

「おい、ちょっとまて」

「ん、なにが?」

「あいつぶっ倒すつもりだ」

「へっ?」ジュンが素っ頓狂な声をあげる。

「二つの発言を合わせてみろ。

あいつは試合数を減らしたがってて、

試合数を減らすには誰かが棄権する必要がある。

つまり、あいつは細野に棄権させて試合数減らすつもりでいるんだよ!!」

「まさか……嘘だろ………」


試合が、はじまった。


「いや、でも細野先輩は倒せないよ。

下手に突っ込んだらロングフックで跳ね返されるし、仮に翔のパワーでボディーを狙ったとしてもあの先輩には効かないよ……あの人の腹筋、正直異常だし……」

ジュンの言うことはもっともだ。

けれど、一つ大事なことが欠けている。

「………顎は?」

「え?」

「はなから顎狙いでいたとすれば?」

「それは……」

「顎を撃ち抜かれれば高確率でやられる。

あいつが狙ってるのは……多分それだ」

「…………」ジュンは呆気にとられている。


その時だった。


ドッ………バタッ


細野が、リングに崩れ落ち、その後も立ち上がらない。

翔がこちらに視線を送ってくる。

その目は、どうだと言わんばかりに自信に満ち溢れていた。




細野高吉、試合続行不可能により、棄権。




細野の棄権により、試合数は10→6に減少。

五人中一人が脱落し、残り四人。

これ以後の試合順は

1.松永ー西田 勝者 松永

2.松永ー稲本

3.稲本ー吉野

4.西田ー吉野

5.松永ー吉野

6.西田ー稲本

となる。

泰彦とジュン、そして翔にとっては細野の脱落により連戦となる部分が生じている。

翔に至っては三連戦だ。

試合順としては、西田が最も優位になったと言える。


細野の脱落により、枠争いがより苛烈なものと化してしまったのだ。

まさかの脱落者!

次回細野視点で書いてみようかな……

いや、需要ないかな?笑

感想、アドバイスなどあったらお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ