創立謝祭part4
いやっふーーー!!
も・ど・っ・て・き・た!!?
お久しぶりです。久しぶりすぎてテンションがおかしいです。
何も聞かんで下さい・・・。
年を越すのがあんなに大変だったとは・・・(泣
9話目程度で『失踪はしない』といったのにこれか。
兄「殴られても仕方ないな」
俺「いやだーーーー!」
と、いうわけで!
シャルルがもはや空気になってきているなぁ。
それに、シャルルって男性名じゃ―――?。
あれ?空気の人がいっぱ―――。
そんな感じの13羽(!?)目です。
この国の神話の中の一つに『ラー・テラ神話』という物がある。
途中までは、ほとんどの神話と変わらないような英雄の話や、神々の話が載っている。
そして、最後の章。
始まりは、ある少年のお話。
普通の田舎に生まれ、普通に笑い、普通に悲しんだりする、いたって普通の少年。ただ―――少しばかり、めんどうくさがり屋な少年。
普通に生きていた。普通に幸せだった。親の畑の手伝いをし、少年は、将来は自分がこれを継ぐのだと信じて疑わなかった。
しかし、少年の歳が10を過ぎた頃、普通の生活はある日、唐突に終わりを告げる。
彼の国が戦争を始めたのだ。
きっかけはなんだったのか?おそらく、そんなものは無い。十中八九、馬鹿な王の乱心だ。
しかし、それでも、闘わなければならなかった。守るために。
各地から兵が集められた。普通の少年も、そんな、集められた人の1人だった。
碌な訓練も積まされることもなく、放り出された戦場。
ただの農民が、闘えるわけがない。ましてや、10を過ぎたばかりの少年が人を殺せるわけも無かった。
ただ、がむしゃらに。
少年は闘い続けた。
そして、運が良かったのか、悪かったのか、彼は生き延びた―――捕虜としての形で。
自国の、だ。
運良く生き延びてしまった彼は、敵対している国のスパイとでっちあげられ、命がけで戦った、守ろうと奮起した、自分の国の民の前で見せしめとして殺される。そんな終わりを迎えるはずだった。
結果からいえば、彼は生き延びた。
拘束が緩まった隙を突き、剣を奪い、5人ほどの見張りを切り殺し、逃げた。
逃げ続けた結果、彼は、敵対していた国の王に拾われたのだ。
そして、少年の話を聞いた王は、周りの反対を押し切って、彼を騎士団に入れた。
少年は、空になった自分を満たしてくれる物があると知った。
そこからの彼の騎士団での活躍はめざましかった。
メキメキと腕を上げ、数多の強敵を打ち倒し、3年を過ぎる頃には騎士団の団長に納まっていた。
2つの篭手に、一振りの剣。
それが彼のトレードマークだった。
そんな折、硬直状態だった元自国との戦争が、再開された。
彼は、単身城に乗り込んで、王の首を打つという荒業をやってのけた。
憤怒のままに首をはねた瞬間、普通の少年から修羅にかわった。
―――それから2年経ち、周りとの戦争もあらかた終わった矢先、彼は姿を消した。
修羅となった彼は、あろうことか神に挑んだのである。
物語はここで終わっている。
虫けらのように殺されたのか、はたまた、神を屠ったのか。その先を知るものはいない。
ただ、この神話の原典の最後に、彼の修羅が使った武器の詳細が乗せられている。
詳細といっても、実にあいまいなものだが。
左手には、『三位』の意を付けられし、銀の篭手。
右手には、『煉獄』の意を付けられし、漆黒の篭手。
そして、彼が背負った長大な剣。
『理に挑みし、愚か者の大剣』
―――――――――――――――――――――――
「・・・・・・ん」
カーテンの隙間から差し込んだ朝日を浴びて目を覚ます。
「おはよう、ヴァン君」
「ああ、おはよう・・・・・・」
横からかけられた言葉に微笑みながら答える。
シャルル・ロードライト。俺の彼女。
今日も今日とて、起こしにきてくれたようだ。
「さぁ、今日は創立謝祭ですよ」
「ああ、そうだっけ・・・・・・」
いかんいかん、忘れていた。
そう、今日は創立謝祭。午前と午後は一般開放もし、生徒だけでの夜の部もある。俺たちのクラスの演劇は、午後の最後。一般開放中でのおおとりだ。
どうやら、練習での評価によりこれになったとか。迷惑な話だ。
そんな事を考えていたことがばれたのか、シャルにつつかれた。
そんな朝の幸せなひと時を過ごしていた時だった。
ピリリリリリリリ
と、部屋の電話が鳴った。
めんどくさいと思いながらしぶしぶ電話に出る。
「誰だ?」
「私よ」
それで分かるわけないだろ・・・とつっこみたい。察しろと?
声から察するに・・・・・・ああ、生徒会長か。
そこまで親しい間柄じゃあないだろうに。
「どうし―――」
「緊急事態よ。すぐに生徒会室へ」
どうやら平穏な創立謝祭はすごせないようだ。
―――――――――――――――――――――――
生徒会室に行った俺たちをまっていたのは、驚愕だった。
やはりというか、テロ組織の襲来。ここまでは驚くことじゃない。そのテロ組織が有名な『アスクレ』ということもあまり。
驚愕したのは、奴等が、神格兵器『ピオーズ』を持っているという情報と、『世界最強の存在』2人をご所望していること。
前者、神格兵器のことを言っておこう。
名前のとおり、神々がある大戦時に作ったといわれている兵器。
正確な個数はわかっていないが、一つ持っているだけで、他を圧倒することのできる兵器。しかも、神が作りしものなので、破壊もできない。
唯一、救いなのが、『ピオーズ』がどんなものか分かっている、ということだ。
毒殺兵器。正確には、超過圧縮系統蒸毒砲台。
言ってしまえば、圧縮した毒を飛ばす、という物。毒の砲撃だ。
馬鹿げた酸性、否、もはや消滅という結果を用意しているのかのような毒。
それが超高密度で放出されるのだ。これが脅威ではなくなんだというのだろう。
各国が抑止力として厳重に保管しているはずのそれが何故テロ組織にあるのだろう?
「未発掘の物を探し当てたのか・・・?」
「そうとしか考えられないわ・・・まったく、こんなものがまだ発掘されずに残っているなんて・・・案外、そこらを掘ったら出てくるんじゃないかしら?」
フンッ、と馬鹿げた意見を吹き飛ばすように鼻をならす。
そんな事があってたまるか。
あれは、神が使うことを前提に作成された物だ。人間が扱えるわけが無い。
つまりは、人間がつかったならば、待っているのは死ということだ。
それは向こうも重々承知だとは思うのだが・・・。
まぁ、そんな事よりも問題は後者だ。
『世界最強の存在』2人をご所望。
リヒャルドは良くも悪くも目立つので(そのくせ、本人も隠すそぶりが見られない)、知られているのはあまり驚かないが、『二人』なのだ。
自分のことが知られている・・・?
最近は、色々目立ったがそこまでではないはずだ。
「―――エイジトール君」
不意にかけられた言葉で、意識が現実に引き戻される。
「なんですか?」
「とぼけるのは止めて。『二人』よ?不審に思わない人はいないわ」
「・・・・・・」
沈黙する俺に何を思ったのか、シャルが俺の制服の袖をつかんできた。
ああ、安心する。
大丈夫だ。なぁ、何も心配することは無い。そうだろ?シャル。
「・・・ああ、そうだ。俺が、『世界最強の存在』だ」
抜け落ちたピースが戻ろうとしている。
文章の適当な量がわからない。
とりあえず1話毎に1000字増やします。ええ。
もっと書けよ、とかの意見があれば伝えてください。