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詩集:きょうの風

こんなおれでも こんなものでも

作者: 歌川 詩季

 面白いときはあっても、楽しいときはあんまりありません。

 まじりものの笑顔を

 はりつけて生きるおれは

 まがいものの幸せを

 こんがり焼いたパンへとぬりたくって(かじ)


 うまいのかと問われれば

 味さえもしねえと答えるさ だけどもな


 こんなおれでも 腹は減ることだし

 こんなものでも 腹は満たせる



 かわきものを涙で

 もどして喰らうおれは

 もらいものの言いわけを

 脚の長さのそろわぬ机にならべてはひらく


 楽しいかと問われれば

 面白くはねえと答えるさ だけどもな


 こんなカードも 枚数は配られ

 こんな手札に 点数がつく



 こんなおれでも 見あげる空はあり

 こんなおれへと 見おろす空もある

 こんなおれでも (いと)しいものがあり

 こんなものでも 生きてく(かて)なんだ

 面白いと楽しいは、なんかちがう。


挿絵(By みてみん)

制作:ひだまりのねこ先生

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― 新着の感想 ―
「こんなおれでも こんなものでも」、このリフレインがカッコいいです。 「空を見あげるおれ」と「空から見おろされるおれ」の対が好きです。 ありがとうございました。
 自分の価値を見出だせない男の独り言。  この人は自己肯定感が低いのかなあ、と思いました。  たかが俺、されど俺。  いつか、誰かの為になる日が来れば少しは自分に価値を見出だせるかも。(❔)
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