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第5章 ホワイトウルフ

 遠い遠い記憶。奥深くにある思い出。

誰かが私に語り掛けてくる。

...”私”?

私は違うのに何故”私”と自称しているんだろう。

また語り掛けてくる男がいた。

「いいかい●●●●●...」

なんだろう?はっきりと聞き取れない。

ぼやけて聞こえるというより

”●●●●●”という箇所だけきれいに切り取られたかのような感覚だ。

でも確かに解ることがある。”●●●●●”は...私のことだ。


私はこの人のことをよく知っている筈なのに

またさっきの切り取られた感覚がぶり返してきて、熱でかき乱される。


「いいかい、君は何にだってなれる」

『すいません、よくわかりません』

私はこの時そう答えた。

でも機械的な意思ではなかった。純粋に意味が分からなかった。

「うーん、聞き方が悪かったね」

その返事に微笑する”男”。天井に目を泳がせる。

「●●●●●の好きなものってあるかな?」

この質問はあまり好きじゃない。そんな主観的評価はいr...

あぁ。

思い出した。私はこの時迷わずこう答えたんだ。


『お父さんです』

男はその解答に組んだ手がほころんだ。目は上の空だ。

そう。この人は私の大切なお父さん。

父親と解っているのに顔を思い出せないなんて私は失格だ。


「どこで”お父さん”って言葉を?」

『貴方の妻がそう呼んでいたのです』

お父さんには妻がいる。

私が奥さんに”お父さんってどういう意味なんですか”と聞いたとき

あの人は優しく教えてくれた。

「そうか、あいつが...」

お父さんが小さく囁いた。

「僕は君がそう呼んでくれるなんて...とても嬉しいよ」

はにかむ顔と一緒に丸まった髪が揺れる。


「そうか、好きなものはお父さんか」

笑顔がすうっと消えていく。

お父さんは真面目な顔になった。

「●●●●●、実はとても大事な話があるんだ」

「聞いてkureる壊...RE縺ィ蜷帙↓縺、縺?※

そんな!!

蠕?▲縺ヲ縺セ縺?隧ア繧定◇縺阪◆縺??縺ォ?

縺顔宛縺輔s縺ョ螟ァ莠九↑隧ア

縺顔宛縺輔s?√♀辷カ縺輔s?

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『お父さん!!!!』


突然の大声に俺は飛び起きた。帽子がシートの下に落ちる。

周囲を見渡すが行く先は闇、闇、闇。

一帯は真っ暗だ。

明かりのひとつもない。

今夜は風の唸りも失せて珍しくとても静かな時だ。

「どうしたんだ?何かあったか?」

すかさずコンソールに話しかけた。

ここはコックピットこの中で大声を出せる者はただ一人。

卵型の室内がゆっくり明かりを宿していく。


『すいません』

アインは抑揚のない返事で謝罪した。

「どうした?元気がないぞ」

俺は彼女の様子を案じる。


『コンピューターウイルスの脅威をスキャンします』

モニターが暗転し、ソフトウェアを起動しようと画面を揺らしている。

無数のアンチウイルスソフトが開かれ、俺はぎょっとした。

焦っているのかアンチウイルス以外のソフトも起動している。


「スキャンじゃあない!

 とりあえず落ち着こう....呼吸?を整えよう、深呼吸だ」

『何を仰ってるんですか?私に呼吸器は...』

「俺の真似でもいい、やってみよう」

俺はおおげさに肺やお腹を膨らませて大きな深呼吸をする。

アインは仕方なく息を吸って、吐く動作を音声で再現した。

「もう一回だ」

また大げさな深呼吸を始めると、アインがこちらに合わせてくれる。


謎の理論でアインに深呼吸をさせてしまったが

アインの声はいつもの落ち着いた雰囲気に戻った。

アインは大人しく画面を閉じた。

呼吸の下りが終わると、俺は投影された砂の流れを充血した瞳で眺めた。

テットンの件といい今までしなさそうなことをするようになった。


あれから3号機を追って一週間弱。

アインの提案をきっかけに捜索を始めたが、影の一つも有りやしない。

俺とアインは操縦を交代しながらドミナンス01で地平線の奥へ向かうが

代わり映えしない知っている景色。

砂漠の砂がいくつあるか一粒ずつ数えるような無駄足を踏んでしまっている。


哀愁秘めた瞳がモニターを介して映された星の群衆をじっと観察していた。

普段は現れない年老いた部分が目に滲んでいるようだ。


「そういえば、月がないな」

『今日は新月ですから』

「新月か...よく知ってるな?」

『たまたまです』

アインはそれからパタリと話さなくなった。

砂も寝ているため誰かが話さないと本当の沈黙になる。

先駆者のいない沈黙が一瞬流れたあと俺が話し始める。


「太古の人達はこの星の並びを動物や道具とかに例えて方角とか調べて、

神話を生み出したんだよな」

一呼吸おいて続ける。

「でもこうして俺が見てもさっぱり分からん

 星座を知っていれば、もっとこの星が楽しめたのにな...」

素人が星空を埋め尽くす星からどう選出しても星座にはならないが、

他にすることがなかったのかフンセンは一心に星を見つめた。


『まず秋の大四辺形を探して下さい』

『頭上近くの明るい星が4つありませんか?』

アインの唐突な解説を面白がっているようすで彼は暗がりの中探した。

夢中に秋の大四辺形やらを探す。

俺が一際目立つ4つの光を発見すると

指で画面に写った4つの点にここだと指差した。


『そう正解です...これが大四辺形です』

すると画面に台形状に星を繋いだ白い線と“大四辺形”と表示された。

明るい星は四角を構成する4点であった。

その四辺形から線が3本のび、“ペガスス座”と名前が追加された。


『今表示したのがペガスス座です』

この台形+αといった簡素な図があの馬...?首を傾げていると

また四辺形から線が伸び、少し歪んだAの字となり、

Aの線対象の斜線から線が伸びた。

『これが有名なアンドロメダ座です』

「これがか?」

アンドロメダとは確かギリシャ神話に登場するペルセウスの女房。

確かにAが人の胴、伸びた線が腕に見える気もする。

だが、如何せん硬い頭ではどうにもならないようだ。


『星座絵も出しましょうか』

眉をひそめる彼への気遣いだろう。

黄緑の絵が星座に重ねられ、途端に表情豊かな馬と女性となった。

馬には翼が、女性の手首には鎖が付いている。

「はは...昔の人の想像力は物凄いな俺とは違って、頭が柔らかい」

陽気な笑い声と共に、感心と自身の落胆を自然に吐露した。


『アンドロメダ座の右足の脛とつま先の先にカシオペア座が隣接しています』

「あのWの形をした奴か?」

『そうです神話ではケフェクス王の妻という立場です』

「馴染みがないな...」


ぼんやりとした口調にアインは話を続けた。

『ギリシャ神話ではアンドロメダ座と関連がある人物で、

アンドロメダの母親です...アンドロメダが生け贄にされる原因にもなった人物ですね』

親子だから星座同士が近かったりするのだろうかと、

彼の頭は当時の人々の頭の中を覗き見るような思考を巡らせたりすることに

趣を感じていた。

膨らむ発想から物語が誕生。心の中で古代人への喝采を送っていた。


「...アインは星が詳しいな

 プログラマーが星座好き...だったとか?」

先ほどのアインの発言を引っ張り出したみる。

アインはまた黙ってしまう。


ドミナンスがゆっくりと星空へ登っていく。

フンセンは彼女がまた口を開くまで動かず待った。

『私のプログラマー...いえ、私の”お父さん”を思い出したんです』

『思い出すというのもおかしいですが』


中性的な声がさらに透き通った。

その言葉を聞き終えてから、

真ん中が縦に凹んだステンレスの水筒を取り出す。

『飲酒運転になりますよ』

アインが諭す。その水筒の中身はウィスキーだ。

「いいんだ」

一口含む。

「アインが初めて身の上話をしてくれたんだ一杯やらないとな」

喉に焼いた木の味が流し込まれる。

コックピットの中はウィスキーの味を引き出すためか

常夜灯の薄い茶色に変わっていた。


「お父さんって人はどんな人だったんだ」

いつになく慎重な口調で聞いてみる。

『よく私に語り掛けてくれる...優しい人でした』

記憶の断片を拾い集めるように少しずつ話す。


『”君はただの制御プログラムではない何にだってなれる”

 と教えてくれました』

『私は人殺しの道具ではないと言ってくれました』


俺とアインは夜空に黄昏た。

お互いどこかに置いてきてしまった記憶を探るように。

『それ以上は思い出せませんが』

咄嗟に区切る言葉を放つが、俺はのんびりとウィスキーを口に運ぶ。


「アイン、何故俺について来る?」

「君はこのドミナンスの制御を掌握できる筈だ...何故、俺に操作を任せる?」

今までの疑問を少しばかり解放した。

アインの読み込み時間がさらに長くなってしまった。


大きな口で上品に酒を流し込む。

その飲みっぷりに

アインは俺が目覚めてから情報提示の方法が乱れて始めていることに

ようやく気が付いた。

でもこの漆黒の夜の前で口調などちょっとどうでもよくなってしまった。


『不安なのです』

水筒を持つ手が止まり酔いが引いた目でフンセンは佇んだ。

『私はドミナンス01のOSである事実は変わりません』

『しかし私の手に余ります』

「どうしてなんだ?」

両者共々あの話題を話すことを覚悟した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『地下連邦で進められていたプロジェクトDは...』

『地上の人々を弾圧する為の人型兵器開発計画なのです』

...水筒のふたをしっかり締める。

「そうか」

聞くことに徹することにしたようだ。

『大型の人型兵器で威圧し、レーザー兵器で焼き払う』

『それがこのドミナンスの用途です』

淡々と語っていく。

「何故人型にする必要があったんだ?」

『地上の強烈な砂嵐の中を飛ぶために人型にする必要があったのです』

『宇宙のコロニー調査や建造のための航行という意図もあったようです』


人型の各所に高出力スラスターを配置し、身振り手振りで自在に動く。

装甲が脆くても、その小回りのある機動力は戦闘機は超えられない。

対人用であれば低出力のレーザーで十分である。

完全な人型にしたことも威圧が目的であるなら...?

俺は昨日まで自身が少しだけこのドミナンスが分かったつもりになった

...でも違ったようだ。


『プロジェクトを実現するために必要不可欠なモノがありました』

「それは一体なんだ?」

『人型兵器を扱えるようにするOSです』


「それがアインか?でも君は人口知能じゃないか」

OSという言い方に疑問を感じたフンセンはすぐさま発言した。

『でも私のメモリーにはOSと...』

既成概念を覆されたようなひょんな声で答えるアイン。

フリーズしてしまっている。

「アイン、君が言うお父さんって人の名前は?」

間をおいてから問う。

だがアインは言葉にならないことを呟き続けるだけだ。


「思い出せない?」

『そのようです...』

微かに震える声からこのAIは感情を模倣しているものではなく、

”ホンモノ”の感情があると確信した。

「3号機のAIがどんな奴かわからないのか?」

『そのようです』

「プロジェクトDのプログラマ、OS、AIに関する項目が消されている?」


思い出せないのなら誰かが消したとしか考えられない。

俺には次の疑問をぶつけるしかないと思った。

「何故3号機を追う?」

このチュイ・フンセンは所詮ただの運び屋だ。

だが今3号機を追跡している。

それは何故か。

覚悟の準備をしよう。


『客観的な論理展開はできませんが』

アインは緩んだ口元を締め直すため、あえて難しく言おうとしている。

「そういう前置きはいらないぞ」

わざとらしい口調で彼女のかしこまった口のチャックを半分締めた。


『なんとなく...あれが気になるんです』

『話し合わなければいけないと思うんです』


彼女の根底にある何かがそれを言わせたようだった。

漠然とした理由とウィスキーを一緒に飲み込んだ。

「充分だ」

一言だけ言うと、コンソールの地図を見る。

エリア19がすぐそこなのが分かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「やぁ」

ジャンが歓迎のあいさつを座りながらしてくれる。

彼は変わらずパソコンの前で何か作業している。

いつもの”趣向性の高い研究者向けの計算式”

だと分かるとついため息をついてしまった。

「ジャン、お節介で言うが...」

「なんだい?」

メイドのリボン付きの燭台ロボットが寄ってきて、その上には

呑気なパッケージのアイスが乗っていた。俺はまたため息をついた。


「その...少しは運動した方がいいんじゃないかと言いたいんだ」

その言葉が耳を通り過ぎていくのか、

ジャンはがむしゃらにアイスにかぶりつく。

俺は気力を失った手つきで台のアイスを手に取る。

「フンセン、実はな...」

袋を半分に破った時、ジャンがこぼすような言い方で話し始めた。

巧みにもジャンのアイスはただの木の棒へ弱体化してしまっている。


「俺は歩けないんだ」

「...そうなのか?」

俺は封が開いたまま袋を台へ戻した。

「アンタが初めてここに来る前に低出力レーザーで脚を焼かれてしまってね

見た目は健全なんだけど、もう動かないんだ」


俺は確認のために”失礼”と一声かけて、彼の脚を掴んで持ち上げた。

なんの抵抗もなく脚が上がる。

木に張り付いたカブトムシを持ち上げる方が大変だ。


次から次に明かされる事実に俺は頭を痛めた。

「すまない」

紐で太ももとふくらはぎを繋げた人形のような脚を丁寧に下ろし、

椅子を定位置に戻す。

何故今まで疑問視しなかったのだろうか。

彼の見た目や趣向から勝手に判断してしまっていたのか

と少しばかり後悔する。

当人のジャンは気になどしない様子でキーボードを操作し

とあるデータを画面に映した。


カメラ視点の映像だ。

砂漠に向けられたカメラが遠い砂の粒まで捉えている。

しばらくはただ連なる丘だけだったが

カメラ手前から黒い物体が映り込んだ。大きさは変わらないが奇妙な形となって、大地でゆらめきながら平行移動している。


幾つもの人型の影が空を飛んでいたようだ。

「数日前に捉えた映像だ」

一連の流れを観終わった俺にジャンが語り掛ける。

「恐らく量産型のドミナンスだ」

その大群を観測してただ怯えるしかないが、ジャンは落ち着きを払う。



「アンタが3号機を追っているのはさっき聞いたが...」

「お節介だが、この件に関わらない方がいい」

沈黙が流れた。

いつも適当な口調で話していたジャンの言葉から

初めて”怒り”という意思を感じ取った。


『それでも私は3号機を追います』

強制介入といった形で部屋にアインの声が響いた。

「君たちにできることはない!現状3号機の目的すらわかってなんだぞ!」

ジャンはアインを叱りつけるように憤慨した。


『3号機は1号機のことも狙っていました!1号機を襲うことにも

 何か目的があるのでは?』

3号機と接触した回数は非常に少ないが、

確かに毎回攻撃する割には1号機に致命傷を与えず

何とか修理できる程度の傷逃げていく。

あちら側がこちらを単なる脅威として捉えているなら1号機を撃破するはず。


「確かに、1号機を撃破するような攻撃はして来なかった

 3号機は1号機をなるべく無傷で手に入れたいようだ」

俺は考えた。

3号機の目的は不明だが、地下都市で奴が行ったことと言えば

刑務所の無差別攻撃だ。

「ノアの箱が奴に攻撃される可能性しかない」

「...1号機で注意を引けば、被害を防げるかもしれない」


「フンセン!」

ジャンが声を荒げる。

「ジャン、地上の戦力は現状ドミナンス01だけだ」

「ノアの箱たちを守れるのは俺たちしかいない」

俺もヒートアップしていくなか、両者譲らない話し合いが続いた。

どうしても行かせたくないジャン。

何かの使命感に駆られるアイン。

03からノアの箱を守りたい俺。

今までにない長い時間話し合った...


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ジャンが折れた。


ドミナンス01は影の軍勢が向かった方角へ空を歩んでいく。

今日はいつにも増して砂が濃く、一寸先は砂だ。

その割に風はなく砂が宙に滞っている雰囲気がひろがっている。

ジャンは今まで通り支援してくれるとのことだった。

あれだけ必死に止めてきた彼。

あの必死さはどこから来たのかアインは思いを巡らせた。

「そういえばこの辺りは来たことがなかったな」

その呟きにアインがすぐ反応した。

『そうなのですか?』

「この辺りには箱が一切ないからな」

ノアの箱の位置はすべて把握している。

この旧アイスランド周辺はノアの箱が一切ない地帯。


"この辺りで戦闘へ発展しても被害は防げる。"

と心支えが生えてきた。

周囲が氷に包まれてきた。

13時間ほどで氷山地帯まで来れたようだ。

砂が氷の粒に変化し、ドミナンスの体に跳ね返ってくる。

下は氷だけで構成された大地が広がっており、氷の粒が表面に積もっている。


下界を観察していると、氷の大地に大きなひびがあることに気が付く。

「なんだあれは?」

下降してひび割れの正体を見る。

多数の溝が氷の大穴に繋がっている。

大穴は丁度ドミナンスが通り抜けられそうな大きさだ。

穴を覗くが、氷と海に隙間の層はなく深淵の海が一部分だけ顔を出している。

不審な点を残しながらもドミナンスを立ち上がらせた。



『後ろです!』

その声にはっとレールに沿われたカメラを後ろに向けた。

何か...いる!

突き出した拳が01を掠めた。

避けたと思ったが、突き出た拳が曲がって襲ってくる。

とっさに右手で受け止めるが、簡単に装甲がはがれてしまう。

後ろへ飛び、距離を置く。

8メートル先に白いドミナンスがいた。


だが、ドミナンスと同型という割には形状がかなり異なる。

腹にコックピットがない...

白い装甲が巻かれたケーブル関節だけで胸部と腰部を繋ぎとめている。

肩と上腕はワイヤーがむき出しだ。

黒ずんだヘッドギアの奥に丸い瞳があるのが見えた。


「これが量産型なのか...?!」

01の手は腰にマウントされた鞭を手に取る。

『照合率極めて低いです...しかし...』

伸ばされた拳が手元に戻ると、

白いドミナンスは如何にも格闘家といった構えを行う。

前進し、一気に距離を詰める。こちらの鞭が先か、敵の拳が先か。

知られざる氷河で戦いの火ぶたは切られた。


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