プロローグ
初投降
ーーーーーー「ねぇリュウト、私が死んでもリュウトは死なないでね?」ーーーーーー
笑いながらそう言った彼女の声が離れない
ーーーーーー「ゴフッ、リュウト.....いつか私達みたいな炙り者達のための場所を、つく、って、ね」 ーーーーーー
死にながらそう言った彼女の声を忘れられない
ーーーーーー仮面を受け取った
ーーーーーー彼女の約束を忘れない
僕の名前は白神流人何の変哲もない高校生だ
僕は勇者として呼ばれたらしい
「ーーーーーであるからしてリュウト殿、貴公には魔王を討伐してもらいたい」
こうして俺の旅は始まった
最初の仲間は仮面を付け周囲に煙たがられていた陽気に笑う盗賊の女の子シャスティ
次の仲間は竜化できない異端の竜人として追放された喧嘩っ早い戦士のラーグ
その次が変わり者のハイエルフで気味悪がられていた研究気質で方向音痴の魔法使いライル
多くの仲間が増えた
その反面多くの仲間が死んだ
ーーーーー「ガハッ、俺もここで終わりかぁ、リュウト、最強の男になって俺の夢をよぉ、代わりに、叶えて、く、れ」ーーーーー
腹を貫かれても戦い続けた戦士は豪快に笑いながら言った
ーーーーーそして俺は力を受け取った
ーーーーー「あー、もう、立つことすらできない悲しいものですなぁ死とは、リュウト、私の分まで生きてください。私が知ることができなかったものを知ってください」ーーーーー
毒に侵されてもそれを隠し続けた魔法使いは穏やかに笑いながら言った
ーーーーーそして俺は時を受け取った
沢山の仲間が死に俺だけが生き残り魔王と戦った
どちらも確固たる信念を持って魔王は魔族のために俺は仲間のために、何度も死にかけた。それでも俺は死ななかった。仲間との約束を守るために最終的に俺が魔王を貫き勝った
ーーーーー「我に勝つか弱小たる人間...いや、勇者達よ。我は負けた。我等2人、方や魔王、方や勇者、戦以外で交わることはなかった。それでも主らとは場所が違えば友と呼べたのかもしれない、いつか主らと笑い合いながら酒を酌み交わしたいものだ。」ーーーーー
傷だらけの状態で諦めなかった魔王は王らしく笑いながら言った
ーーーーーそして俺は信念を受け取った
こうして人間と魔族の戦いは幕を閉じた
初めての作品てこわーい