変わる日常 5
全然書けずにすみません。
万一待って見える方がお見えになるのでしたら土下座して謝りたいと思います。
執筆速度を上げられるよう今回の反省を生かしたいと考える所存です。
とりあえず変わる日常は今回で終了の予定です。
私の白いセーラー服の上を内藤先輩の黒髪がサラサラと流れる。
先輩の髪フローラルなすごくいい香りがする。ってちょっと変態さんみたいだ。
先輩の顔は私の顔のすぐ右側にあるが艷やかな髪でその表情は全く読み取れなかった。
怒っていた為か少し高めの先輩の体温が背中から伝わってきて私の頭は沸騰寸前だ。
部屋の中のピリピリしていた空気はどこへやら。
部室中央で抱きしめられている私を中心に甘い空間が出来上がってしまいそうだった。
朝霧先輩なんかは口をぽかんと開けたまま顔を赤くしている。
先輩! そんな顔されると私はもっと恥ずかしいんですけど!
近すぎてとても内藤先輩の方は向けず、下を向いたまま声を出す。
「で、でも先輩すごくっ怒っていたじゃないですか」
声が吃るがしょうがない、この状況で冷静でいられるわけがない。
「私ね、渚さんが傷つくと思っていたのよ」
耳元で答える先輩はさっきよりもぎゅっと私を抱きしめる。
「んっ」
少し苦しいぐらいに抱きしめられた私の口からは思わず声がこぼれる。
先輩、私が傷つくと思ってあんなに怒ってくれてたのか。
とくん。
抱きしめられた体よりも胸の奥がぎゅっとする。
嬉しい、私の為に。
内藤先輩が私の事を考えてくれた。
それだけでこんなに幸せになれるなんて思ってなかった。
「あー、うん。そのへんにしておいて欲しいなぁ。なんか私達の居場所無くなりそうだから」
うちの部長はニヤニヤしながら私達に話しかける。
内藤先輩は私を抱き締めていた両手をふわっと解く。
私は膝に力が入らずペタンとその場に座り込んでしまった。
「あら、亜香里。いたの?」
興味なさそうな内藤先輩の言葉に部長のこめかみがピクっと動いた。
「ほ、ほー。なかなか言ってくれるじゃない。」
「冗談よ。もう少し抱きしめたかったけど邪魔をされたお返しね」
いたずらっぽく笑った後、
「驚かせてごめんなさいね、立てる?」
先輩は私にその白く細い右手を差し出した。
「あ、ありがとうございます」
差し出された手を掴むと力強くぐっと引き起こされる。
先輩ってこんなに綺麗なのにすごい力強くてびっくりする。
内藤先輩は口をへの字に曲げると、
「渚さん、いま馬鹿力だなとか思ったでしょ?」
「そ、そんな事ないです! 全然! 頼もしいなぁと思ってました!」
なんで分かったんだろうか。必死に否定する私をみて、先輩はくすくすと上品に笑う。
内藤先輩は朝霧先輩の方に向きを変え、
「さて、話の続きですけれど」
顔を赤くしていた朝霧先輩は我に返るとブンブンと顔を左右に降ってから話し始める。
「えっと……、なんか衝撃が強すぎて正直新聞の話はどうでもよくなってきましたね」
「ぶ、部長。それはあんまりですよ」
一条さんは慌てて朝霧先輩にすがりつく。
「わかってますよ。新聞は再掲載します。渚さんが言っていた様に文化祭の演劇の件も加筆修正するという事でいいですか?」
良かった。これで内藤先輩にかかる迷惑が大分少なくなったのではないだろうか。
「ちょっと待って」
内藤先輩が朝霧先輩に声をかける。
「まだなにかあるんですか?」
表情を曇らせながら朝霧先輩は身構える。
「違うわよ、渚さんが迷惑じゃないなら、せっかくだから宣伝に使おうと思って」
「なるほど、校内中に広まるなら宣伝効果は抜群か」
間髪入れずに楽しそうな相槌を入れるうちの部長を見ると、初めからここまで計算していたのではないかとすら思えてしまう。
「で、何を加えておけばいいんですか?」
朝霧先輩の問いかけに内藤先輩は私の顔をみて満面の笑みを浮かべた後にこう告げる。
「演劇題目は恋愛物、主演の内藤彩は舞台と私生活のどちらの恋も実らせることができるのか! ってどう?」
内藤先輩以外全員が固まっていた。
私はどうだろうか。
耳の先まで真っ赤にしたまま内藤先輩をみつめていた。
座り込んだ私を引き起こした右手は、ずっと先輩と繋いだままだった。
稚拙な文章をお読みいただきありがとうございま
す。
情景描写が弱いと感じているのでそのあたりを今後修正していきたいと思います。
変わる日常は今回で終了予定です。
全校へ恋をすることを宣言した内藤と渚の行方を楽しんでいただけたら嬉しいです。
必ずハッピエンドにいたしますので今後も宜しくお願い致します。