これは……最新のゲーム機?
僕はその日、アルバイトを終えて、日記を見ていた。
帰宅後すぐには、真っ白だったが、やはり返事が返ってくるときには、ほのかに光るらしい。
内容はこうだった。
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武器がナイフになりました♪
こんにちわ~☆
お返事ありがとう☆
宿題って何でしょう?
ゲーセンって、楽しいところなんですね!
カジノみたいなところですか?
バイトって、ギルドみたいなところ?
人見知りな私からは、凄く尊敬します!
今、周りの人たちから、「早く次の村に行け!」ってせかされてるの( ;∀;)
今の私じゃ、次の村は当面行けなさそう……もう、ソロで行こうかしら?
スライムは倒すのに慣れてきて、べとべとにならないようになりました☆
この調子で、進めていきたいなぁ…。
それと、武器が木刀からナイフになりました!
ナイフ便利♪
また、返事するね~☆
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……なんだろう、本当にこっちの事を知らないらしい。
それに、本当にスライムと戦っているのだろうか? なんとなく交換日記から、生々しさが伝わってくる。
……もしかして、この本自体がゲームなんじゃないだろうか?
「最新の……ゲーム機?」
僕はそう考えると、ネットで検索をしてみる。
該当するゲーム機は……ない。
「そう……だよな……」
僕は、どうすればいいんだろう?
この非現実的な状況を……受け入れればいいのだろうか?
そうして、僕は眠りにつく。
・・・・・・
次の日、バイトが終わってから、交換日記を綴っていた。
相手は……本当に異世界の人間なんだろうか? いや、人間なのかもわからない。
とりあえず……出来るだけ、話を合わせて、様子をみてみたい。
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ナイフ羨ましいです!
こんにちは。
お返事ありがとう!
ゲーセン、確かにカジノっぽい感じもしますね。
どちらかというと、対戦ゲームとか音ゲーにハマってます。
バイトは……まあ、報酬って話だとそんな感じですね。
ファミレスで仕事をしてます。
時々、失敗をして先輩に怒られたりしてますが、なんとかお客さんには顔を覚えてもらえました。
宿題は……勉強と言えば通じますか?
なんか……ソロで行くなら止めません……。
武器、おめでとうございます。
今まで木刀で戦ってたんですね?
確かに、木刀だとスライムが飛び散って大変そうですね。
ナイフ、活用してくださいね。
また、ご返事します。
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……。
返事を書いて気が付いたけど、普通のRPGでもそんな縛り聞いたことが無い……。本当にこの交換日記の住人は、どんな境遇で戦っているのだろうか?
いや、そもそも人なのだろうか……。ひとつの不安を残しながら、僕はその日眠りについた。