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絶対悪の魔女  作者: レッドアリーナ
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第1話 灰色の孤児院



驚かないで聞いて欲しい。

どうやら、俺は生まれ変わったようだ。


気がつくと、俺の体はどこからどうみても幼児のそれだった。


今、俺の脳には、過去の知識と恐らく前世(?)で培ってきた自我がこの体には存在する。

但し、どんなに思い出そうとしても記憶だけは思い出すことが出来なかった。

だから先ほども述べたが、あくまでみたいだなのだ。

俺のこの喋り方からして、転生前の俺は高校生以上、社会人以下だったのではないだろうか?

もし俺がジジイだったとしたら、一人称がワシだったに違いない。そして、日本語を話せる時点で前世も日本人だったのだろう。

英語は高等教育を受けたレベルしか話せない。ああ、言い忘れていたが、ここは日本だ。異世界ではない。どうせなら俺も異世界で転生し、チート能力を手に入れたかったぜ。そう、ここまで期待させといてなんだが俺には今のところチート能力はない。極めて遺憾だが、普通の大学卒業レベルの知識しか俺にはない。だからもし俺が異世界に渡ってたとしても現代知識チートは出来なかっただろう。前世の俺は恐らく普通に生き普通に?死んだのだろう。

まあ、それは置いといて。

俺のセカンドライフは現在中々ハードモードへと移行している。

先程も述べたが、俺は現在幼児だ。

女の子だったら、ロリというのもおこがましいくらいの年齢だ。


本来幼児というのは、母親の乳からようやく卒業し、おしゃぶりをくわえているぐらいの年齢ではなかろうか?

少なくとも現在の俺は自我年齢は5歳を軽く超えるため、おしゃぶりをくわえてはいない。


そう俺は児童施設にいる。気づいたらいてしまったといったほうが良いだろうか?

どうやら俺の親はロクでもない親だったのか、それとも事故でなくなったのかは分からないが、俺の小さい頃、忽然と俺の目の前から消えてしまった。

ああ、人生は無常だ。

始まりから親のいない人生。ハードモードかどうかはわからないが、少なくともイージーモードではないらしい。

前世の俺は、普通の人生を歩み、決してお天道様に背くようなことはしてないと思うんだが、ビルゲイツクラスの子供に生まれることが出来なかったのは諦めるしかないだろう。

今からガリ勉して、頑張れば医者や弁護士も目覚めるかもしれないしな。過酷な受験戦争を戦い抜く覚悟を俺は5歳児にして待つことができた!これこそが、俺のチートだ!

などとカッコつけてみたが、勉強するかどうかは、その時にならないとわからないだろう。どっちかというと、俺は体を動かすほうが性格に合ってる気がするしな。

というわけで、押入れの中に明かりを持ち込んだ俺は本を読む。

ああ、本を読むというのはなんとすばらしいのだ!


どん。


突如押入れのドアが開かれる。


「あさひくん、みつけた!」


おお、どうやら俺が気にかけている同じく施設在住の【シィネ】ちゃんがどうやら俺のことを見つけだしたらしい。そうだ。本が面白すぎて忘れていたが、俺は今隠れんぼをやってるのだった。




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