9.門の前では…
一週間も経つのに文字数がなかなか増えない件について(´・ω・`)
「お、あれが町か?」
「はい、あれが目的の町『イージス』です。」
やっとついたのか……
思えばマリを助けてから一週間か、あれからずっと歩きっぱなしだったんだよなぁ……
実はあれから一週間かけてこの町についたのだ。その道は人も魔物も通らない、なにも起こらない一週間だったのだ。歩いて歩いてお腹が減ったら木の実を採って食べて、また歩く。爆は体こそ疲れなかったが、精神的にとてもきつかったのである。
でもまぁ、お陰でマリからいろんなことを聞けたけど。
この一週間でマリのことや町のことなど色々なことを聞くことができた。そして聞けたことがこれだ。
・マリは奴隷で人族に買われていたらしい。
・マリは田舎に産まれて親に捨てられたので奴隷になった。
・奴隷から一般の地位には基本的には戻れない。
これがマリのことについてだ。やっぱり奴隷らしく、親に捨てられたといっていたときはやっぱり悲しそうにしていた……
次に町についてだ。
・これから行くところは大都市らしく、広い町並みや多種多様の施設、さらに大手の商人や世界に名をとどろかす大冒険者がいたりする。
・この町は全ての種族が出入り自由らしい。けれど町のなかでは他種族同士での争いや差別等も多いらしい……
とのことが聞けた、まぁ他に分からないことがあったらその場で答えられる範囲で答えると言うことになっている。
「あそこに門がある、てことはあそこから入るんだな。」
「はい、あそこで門番に頼んで受付を済ましてから入ることができますよ。」
その門には長い行列ができており、その先頭を見ると何やら門番と一人の人族の男が門番ともめていた。因みにその行列にはマリの言っていたとおり数々の種類の種族が並んでいた。
俺達はその行列に並んだが一つ気になることがあった、それは…
しかしそのなかには、一人も魔族と魔物族がいなかったのだ。
「なぁ、何であの行列に魔族と魔物族がいないんだ?」
「そうですね……私の知っている限りだと、魔物族については種族同士の争いを切り抜けるのが精一杯で、その戦争から逃げ出したものか余裕のあるもの位しかここにはいないんですよ。」
「そういうことか、そういえば女神様から魔物族は戦争で劣勢っていってたな。」
「女神様?」
「え?あぁ……何でもないよ。」
そっか、俺はその戦争を止めなくちゃいけないんだよな……
やっぱり魔物族を最優先に助けた方がいいのか。とはいってもそれが俺が魔物族になった1つの目的だもんな。
「で魔族は?」
「それはよくわかっていないんです。一部では魔族がなにか企んでいると言われているのですが、魔族の方から一方的に交流を絶っているそうです。」
魔族か、もしかしたらだけどなにか企んでいるのかもしれないな。警戒はしておいた方がいいだろう。
そんなことを考えていると、いつの間にか列は進み俺達の番になっていた。
そこにはいかにも兵士という鎧を見にまとった男性が立っていた。
「はい!お次のかたどう……チッ…どうぞ。」
うわぁー、あからさまに嫌ってるぅー……
「それでは、身分証か仮身分証、もしくは冒険者登録カードはありますかぁ?」
人に物を聞くときに「ありますかぁ?」って喧嘩腰な言い方初めて聞いた(笑)
それにこのやり取りは、テンプレってやつだな。
「いや、持っていないな。」
「ハァ!?メンドクセェ……えー、では仮身分証を発行しましょう。」
めんどくさいてww
「あの、俺お金とか持ってないんですけど大丈夫ですか?」
「……はい必要なんですよぉ、銀貨50枚」
こいつは突然不適な笑みを浮かべながらそう言った。
銀貨50枚?いくらのことだ?高いのか安いのかわからん……
するとマリが……
「あのぉ~、すいません。仮身分証の発行はこの町では無料で発行できるはずでは?」
「………いやぁ。ちょうどこの間制度が変わったんだよねぇ~」
「え!そうなんですか!私そんな大金持ってないし、どうしましょう……」
銀貨50枚は高いらしいな、値段的に。
それと、ん~何て言うんだろう、こいつの言っていることが凄い嘘っぽいのは気のせいだろうか?
そんな俺達が四苦八苦していると後ろから……
「おい!早くしろよ!」「時間がないのよ!」「また待たないといけないのかよー……いい加減にしてくれよ~」
そんなブーイングが飛んできた。
「どうしますぅ~身分証がないならイージスには入れませんよぉ~」
「っ!しょうがない、一旦戻ろう……」
「……そうですね、仕方ないです。」
何で行きなりこんな目に……
俺達は諦めて戻ろうとしていた……その時!
「ちょっと待ったぁぁぁ!!!」
そこに、この場の救世主となる人物が現れるのだった。
感想よろしくお願いします(^o^)/