ときめきメモリマス9(四百文字お題小説)
お借りしたお題は「スタイリスト」です。
御形薺は親友の蘿蔔綾香の宣戦布告に動揺した。
(あいつも綾香を好きだし……)
負けず嫌いの薺も、スタイリストがついているようなファッショナブルで美人の綾香と勝負する気にはなれない。
「それでいいよ。あいつも貴女の事が好きなんだから」
薺は涙を堪えて綾香に告げた。すると綾香は憤然として、
「何を言っているの! 布貝君は昔から貴女が好きだったのよ」
薺は仰天してしまった。綾香は泣いていた。
「親友の貴女だから、私は退くのよ」
薺は綾香の本心を知り、号泣して彼女に抱きついた。
「もう一度布貝君と向き合って」
綾香は薺の手を取って言った。薺は涙を拭って頷いた。
薺は那実雄の所に戻った。
那実雄がまだ呆然としたままで立っていた。
「何か私に話があるんでしょ」
強気な発言してしまい、薺は、
(何してるのよ、私!?)
項垂れかけた。那実雄は、
「御形さんが好きです」
そう言って赤面した。
まだ続きます。