後編
12月25日
ある探偵事務所は激しい雪により見えなくなっていた。
「ちょっと引っかかってね・・・。」
私の言葉に探偵事務所の空気はしいんと静まり返った。2人は考えていることだろう。
どうしてこのニュースを見て引っかかったのか・・・。
・・・
・・・
・・・
「どういうことかな?」
石島がとうとう答えを求めた。
私は「いや。ただ引っかかっただけよ。なにに引っかかってるのかはわからないわ。」とあっさり答えてやった。本当の事だったから・・・。
「なーんだ。てっきり高倉が言ってた事件と関係してるのかと思ったっすよ。」
「えっ?高倉が持ってきた事件と関係があるの?」
「いや、そうかわからないっすけど、ソレっぽい感じで香さんが言ったから・・・。」
「あぁ。そういうことね。」
私は納得したように言った。
事件と関係してるわけない・・・と思うが・・・。
私は資料の二ページ目を見た。1ページ目は松本愛華の死体の写真ばっかりであまり状況が把握できなかったからだ。
2ページ目は松本愛華の家が写っていた
・・・ここが松本愛華の家?
松本愛華の家はさほどお金持ちではない、へたしたら普通の家よりも貧乏そうな雰囲気をだしていた。
もし私が泥棒ならばこの家は選ばないだろう。この家よりももっとお金がありそうな家・・・
私ならここの家の近くにあるおいしいお弁当屋の隣の家の五十嵐さんの家にしのびこむが・・・。
「そうだな俺もそう思うよ。」
「え?何のこと?」
「その家のことだろ。俺も泥棒だったら別のところへ行くよ。」
私、声に出してたの!?無意識!
「何の事すかぁ?」
森田が聞いてきた。
私はそれを無視した訳じゃないが説明するのもめんどくさいので、そのまま話を続けた。
「私喋ってた?」
「いいや。喋ってなかったとおもうよ。少なくとも俺には聞こえてなかった。」
ってことは無意識に喋ってなかったって事だ!よかったぁ~病気かと思った。
・・・ってじゃあ、なんでわかったの!?エスパー?こいつ、えすぱぁ?
「なんとなくわかるよ。君の顔にそう書いてあるから・・・」
今私何も言ってないよー
・・・読まれた。私の心よまれた。
はい!エスパーけってーい。
これからエスパー石島とよぼう。
・・・そんなことより話を戻そう。
「話は戻るけど、あなたが泥棒だったら、他の所へ行くのよね。それは私も同じだし泥棒もそうだと思うの。」
私は冷静に話を進めた。
私は話を続ける。
「って事は泥棒が殺ったって可能性は少ないわね。」
っとなると、犯人は田中哲也に絞られる!!
「田中哲也がキッチンの包丁を使って殺したってことになるわね。」
「あぁ。そうだな。」
あとは・・・なぜ殺したかよね・・・。
・・・あ
「あぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!つながったぁーーーーーー」
「どっどうしたんすか急に!」
耳を押さえながら森口は言った。
「わかったの。これは殺人じゃなくて事故でもないような・・・。」
「詳しくゆっくり説明してくれ。」
私はゆっくり深呼吸をして、わかったわ。と言った
「まず、犯人だ。犯人は誰だと思うんだ。」
「犯人は田中哲也。」
私たちは1つのテーブルに集まって話をしていた。
「ほらね。俺の最初の意見は合っていたんっすよ。」
森田がまぐれで当たったのを自慢するように言っていた。
「じゃあなんで田中哲也は殺したんだ?」
森田を無視し話を進める。
「おそらく朝、田中哲也はニュースを見ていたの男子生徒誘拐事件の・・・。」
「それがどうかしたのか?」
石島は私に質問した。
「殺された日クリスマスパーティーがあったのは高倉から聞いたわよね。おそらくだけど田中哲也はソレを知らなかったんじゃないかな。」
「・・・確かに、そうなるとつじつまがあうな。ニュースを見て田中哲也は思うはずだ。まだつかまってないから戸締りに気をつけよう。とか・・・」
「そう。なのに自分の部屋から物音がする・・・朝ニュースで見た事件が頭に浮かんだのよ。きっと、・・・これは私の推測でしかないけど・・・。」
私と石島で話は進んでいった。
話に入れない森田はただだまって私たちの話を聞いていた。
「もうすぐお母さんが帰ってくる・・・なんとしてでもこいつをやっつけなきゃ。 そう思っただろうな。」
「そしてキッチンから包丁を持ってきて・・・・。」
・・・
・・・
「・・・あれ?グサリとやった時勘違いだと気づいたらまず救急車呼びますよね?」
森田があれ?という表情を浮かべながら聞いた。
「・・・心臓いってるから。」
「っていうかショックで何も出来なかったと思うぞ。」
私と石島は言った。
雰囲気をよめと誰もが思ったことだろう。
「このことは明日高倉に伝えとくわ。」
12月26日
私の推理は合っていた。
そしてクリスマス・イヴの事件はまくをとじた。
読んでくれてありがとうございます!!
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