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81.再生

教官から飛び跳ねながら逃げるユスティア。

教官の1人は多くの飛び道具を使い、恐らく引斥属でユスティアを切り裂こうと操作している。


ユスティアはそれを見事なまでにかわしている。

『紫の目』がなくても強い。

次々と飛ぶ武器を躱しながらユスティアはやっとこちらを見た。


その目は褐色から金へ変わる。

ユスティアは異常なスピードで動き周り、教官2人相手に次々と攻撃を加えていく。



「ルレウ、次は教官に気を付けてレーテに興奮鎮静を。」

そしてレーテを見た。

レーテの方は腹部を大きくナイフで切り裂かれて横たわっていた。


これは…致命傷かも…。


「…いけ」

「…なないかな」

「れ…はやく」

赤誠の者達はノコギリのような手を持つ者に指示してレーテの脚を切断しようと試みている。

レーテは動かない。

これはかなり干渉を重ねられているな…。


ユスティアは一進一退の攻防で期待できない。

いや、よくやっている。


変身のデュナミスの距離は5mほど…

近づくか…。


「ルレウ、一か八かです。敵にチャームをかけながら接近を。」

「さっき全員やったけど相殺された。無防備はいないみたい。」

「では一人に集中…あのナイフの者にお願いします。」

「うん…。」


ルレウは少し迷っているようだ。

仕方ない強硬策にでよう。


私はルレウから降りて敵方へ走る。

敵はこちらを振り向く。


「ばか!」

ルレウのその言葉とともに、赤誠達が向かってくる。

私は足を止めずに全力疾走する。


私の前10mというあたりで、レーテについた者を除く赤誠4人、そのうちの1人が走るのをやめた。

ルレウのチャームが入った。これで勝機が見えた。


引斥で加速する赤誠1人が私に接しようとする時、私はすんでを狙って、変身デュナミスで1/3以下のサイズに小型化した。


引斥の1人は勢い余って通り過ぎる。この刹那に自分をもとに戻す。

この一人はルレウに任せた。


残る赤誠2人のうち1人は干渉属。私は自らの脇を見て数字が減っていくのを確認した。

『2961』『2927』…

この異常な重ねがけは毎晩の努力の賜物だ。敵の実力も測れる。


私は残る干渉属ではない、金の棒を持つ赤誠から5mほどの距離を維持しつつ、変身デュナミスを送る。

相殺される。

相殺を続けながらできる限り金棒に寄られないよう、少し迂回してレーテに近づく。

あと1m…。


やはり干渉属はこれ以上近づいてこない。代わりに金の棒を持った最後の一人が襲い掛かってくる。

再び自分にデュナミスを使う。


今度は翼の生えたオファに変身して羽ばたく。

飛べない…が、赤誠最後の一人の攻撃が僅かに上寄りになるところを自分をアシダカグモに似た形態へ変身させる。


金の棒の振りを頭上にかわし、クモ化した私にギョッとした赤誠に全力で変身デュナミスをかける。

赤誠は脚を蛸に変えて転ぶ。


…やっと届いた。


私はレーテに変身のデュナミスをかけながら大声で言った。

「ルレウ!全力でレーテに鎮静を!」


レーテはハクレイに姿を変える。

私とルレウからのデュナミスでようやく束縛を解かれた。


内蔵を少し漏らしながら片脚を切断されていたレーテは、ハクレイになるや否や身体の再生を始めた。


これが再生デュナミス…勝った…!

「ルレウ!金の棒にチャームを!」


金の棒の赤誠は蛸足をもとに戻した。

これでチャームと隣の干渉属が相殺し合う。これで4名戦闘不能だ。


ハクレイは4秒ほどで身体のすべてを元通りに回復させて自己に増強をかける。

驚くノコギリの赤誠はすぐに殴り飛ばされた。


「レーテ、ユスティアに援護を!」

「あぁ!よくもやってくれたなあ!」

レーテが教官に猛スピードで走って向かう。


ルレウはこちらに走ってくる。

「今回はルレウが『種族の根源』を破壊すべきです。」

私はそうルレウに伝えた。


ユスティアの攻撃パターンが読まれたのか、やや押されれつつあったユスティアは、レーテの加勢を得て教官を押し込む。

レーテがガード毎近接型の教官を弾き飛ばすと、ユスティアは遠隔型の方の教官1人を引き裂いた。


「ルレウ!はやく!教官に背信と言われるほど傷つける前に!」


ルレウはチャームした赤誠から金の棒を受け取ると、自らの全身に増強をかけて『種族の根源』に振りかぶる。


「いけーー!」

「うあああああ!!」


『種族の根源』は金の棒の一撃で脆くも割れ砕けた。

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