3話 未来を見る子
「あの、これどこに向かってるんです?事務室じゃ、無いですよね。他にも情報のアテがあるんですか?」
「...いや、ついでに屋上に行くわよ」
「屋上?!うわーいいなぁ私の学校屋上立ち入り禁止だったからなぁ」
シラユキさんの後ろをついて行き、階段を上がる。
「あれ、立ち入り禁止の札が」
シラユキさんは札を外してドアを開けた。
えぇー、あ、開けちゃうの?!!
しかし、ドアを開けるとそこには黒い髪を靡かせた女生徒が立っていた
「あれ、サボり?ですかね」
「!....能力公安委員会の方ですか?」
「ええ。」
「なら、早く戻った方がいいですよ」
「......それは、なぜ?」
「また、あの惨状が起こる」
「あの惨状?」
「能力者が動く。悲劇がまた、ここで起こる。早く対策を練った方がいいですよ。このまま行くと、最悪の未来になる。」
「なぜ分かるの?」
「見えるの。未来が」
「なるほど。あなたは......未来を見る能力者なのね。でも残念、夏芽はそれで信じるかもだけど、私は信じないのよ。根拠がない。貴方が嘘をついているかもしれない。」
「シラユキさん!少しは信じてみましょうよ!!」
「....何が起きても、対処すればいい。それをするのが公安よ」
時間いっぱい学校を調査し、学校を出る
「結局、当時の能力者のことしかわかんなかったですね。しかも曖昧...」
「報告書を書いて呼び出し、細かく説明っていう面倒臭い工程はなさそうね...まぁ...私にはやることがあるみたいだけど...」
「...え?」
その時学校の4階、どこかの教室が爆発した
その方向を見ると、さっきの女生徒が4階から落ちていた。
「さっきの!!」
「夏芽」
「はい!」
夏芽は飛び、その女生徒を受け止める
シラユキは歩いて追いつく
「生きてる?」
「大丈夫です。気を失ってるだけ」
「はぁ....こんなことをまさか学校でするなんて、思いもしなかった」
シラユキは4階までゆっくり浮遊し独り言のように話す。しかも、まるで面倒くさそうに
「君かしら。異能を使ったのは」
壁にぽっかり間穴、そこには焦った顔をして立っている男子生徒がいた。
爆発の異能を持っているらしい
生徒達は自分たちで避難していた
「クソォ!!」
その男子生徒は開いた壁からシラユキの方へ走ってきて、攻撃を仕掛けた。
シラユキはそれを避ける
男子生徒は声を上げ何度も何度もシラユキに異能を放つ。しかしシラユキはそれをいとも簡単に避ける。
「がっ..!!」
シラユキは足を蹴り上げ、男子生徒の顎に直撃する。そして反対の足で腹に蹴りを入れる
男子生徒は穴の空いた壁から教室の廊下側の壁まで吹き飛ばされる
シラユキは歩いてその男子生徒の前まで行く
「これは正当防衛だけど....私にまで歯をむく必要はあったのかい?」
「....」
男子生徒は気絶していた
「はぁ...」
男子生徒の首根っこを掴み、夏芽の見えるところまで行く
「夏芽、救急車と警察は?」
「呼びました!もうすぐ着きます!」
その後、男子生徒は警察に連れて行かれ、気を失った女生徒は救急車で病院に運ばれた。
女生徒の方は夏芽に付き添いをさせて...
「キミはどういう経緯であんな事をしたのかしら」
問題の男子生徒が起きて、シラユキはすぐに部屋に入って話を聞いた。
「あいつが...俺の入ってるチームのことを知ってて、そのチームですることをやめろって言って....こいつがいたらそれが出来なくなると思って....」
「チームっていうのは不良集団みたいなものかしら?で邪魔者は容赦なくってことね...子供のすることにしてはちょっとやりすぎなんじゃない?」
「子供じゃねェ!!チームていうのは俺のいる集団の名前だ!それに、この街にはそういうのが何個かあって...いちばん強いのは」
「しってるわよ!」
ヒートアップしてきた男子生徒の言葉をシラユキは遮った。
「...はぁ、キミは君が思ってるよりも下っ端の下っ端だ。君のいるチームは、そうね...社長から派遣された部下の部下ってところ?つまり全ては繋がってるのよ。話すとめんどくさいし、キミに話しても意味は無い。....その調子じゃ、君たちのチームがやろうとしてるてことってそんな大したことじゃないでしょう?」
シラユキはドアノブに手を置く
「キミから何を聞いても、もう得られる知識は無いみたいね。せいぜい刑を全うしてくれ」
「で、キミは何を言ったのかしら?」
シラユキはあの時の女生徒の病室にいた。
軽い火傷だった
「えっと...私はただ、良くない未来が見えたから、チームから抜けなって....チームは下克上出来ず負けるって...」
「あぁそういうこと...キミ、もしかして今までにも見えたものをそうやって伝えてた?」
「うん...アドバイスになるかなって」
「...私が言えることじゃないけど。キミ友達何人?」
「.....」
「夏芽、この子からなんか聞けた?」
座っていた夏芽に話しかけると「はい!」と元気に敬礼をした。
「名前はシグレ・永遠、高校2年生、多分友達は1人2人くらいだと思います。異能は未来を見る力」
「ちょ、ちょっと待ってください!!本人の前で、そんなにペラペラやめて下さい//夏芽さん!そんなことのためにお話してたんですか?!」
「あはは、メンケアも兼ねてかな。」
「...//」
「....シグレ。多分あなたは、見たものを率直に伝えすぎね。もうちょっと伝える人のことを考えて、伝える内容を考えるとか何とかした方がいいわね...。私が言えたことじゃないけれど。そういうアドバイスは、夏芽から聞いた方がいいわ。メール交換でもしときなさい」




