090 エピローグ
12月6日(土)、福岡ドームで行われたドームツアー2025ファイナル。足を運んだ観客たちは、誰しもがメンバーたちのパフォーマンスに酔いしれていた。そこには洋子とその姪の姿もあった。
終盤、メンバー一人ひとりからの挨拶も終わり、いよいよフィナーレを迎えようとしていたが、ひとしきり響き渡る歓声はなかなか鳴り止まない。メンバーたちは、そのファン一人ひとりをじっと見つめていた。
ある程度の時を置いて、センターの勇がマイクを口にかざすと、その声援は次第におさまっていった。
「それでは、心を込めて歌います。聞いてください。
『三つ星』 ー 。」
会場の照明は段々と暗くなり、やがて静かに、曲のイントロが流れ始めた。
星の輝きにはどうやら違いがあるらしい
ある人には気付かれなくとも
僕にはその星の輝きが一番だった
誰がなんと言おうと一番だった
この星の下に生まれたからと言った君
あの時は何も言えなかった でも今なら言える
いいか悪いかを決めるのは君自身なのだと
ただ輝いていてくれるだけでいい
動かなくとも 言葉を交わさなくとも
光を放っていてくれるだけでいい
たとえ触れられなくとも 僕が見つけるから
そして見つけたその輝きは
明日の僕を照らしてくれる
永遠に存在すると思っていた星も
いつか消えることを知った
たとえ目の前でその光を失ったとしても
僕の中で輝き続ける
埋もれているように見えていたとしても
確かにそこに存在していた ただ一つだけの光
その明かりを決めるのも君自身なのだと
ただ輝いていてくれるだけでいい
動かなくとも 言葉を交わさなくとも
光を放っていてくれるだけでいい
たとえ触れられなくとも 僕が見つけるから
そして見つけたその輝きは
決して忘れることはない
誰がなんと言おうと その輝きは唯一無二で
僕を導いてくれる一筋の光だった
明日に紡いでいくから
たとえ僕が叶えられなくとも
またその次の星たちが繋いでいくんだ
ただ輝いていてくれるだけでいい
動かなくとも 言葉を交わさなくとも
光を放っていてくれるだけでいい
たとえ触れられなくとも 僕が見つけるから
そして見つけたその輝きは
誰かを新しく照らしてくれる
この世界にはそんな輝きが溢れている
君が教えてくれた
これが永遠だということを
三つ星編 完
すべての人が
ありのままの光を放てる
そんな世界でありますように…
あとがき
まず、執筆活動を続けてきたこの一年の間、国内だけでも実に数多くの災害が起こりました。被災された皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を、心よりお祈り申し上げます。
私のこの執筆活動に関しては、今のところ、私の周りではまだ誰も知る人はいません。よって、この作品の存在を親が知る由もないのですが、いや、父はもしかしたら知っているかもしれません。いずれにせよ、まずこの作品を、この世の母と、あの世の父に捧げます。この作品をこの世に生み落とす機会を与えてくれたこと、それはすなわち私を生んでくれたことになりますが、さらには私の人生がこれほどまでに音楽で豊かになるきっかけを与えてくれたことを、この作品を通して感謝したいと思います。この作品の存在をいつ、どう母に伝えるかは、小心者が故もう少し検討したいと思います。
この作品には、作り上げる中で重要なインスピレーションを与えてくださった著名な方々がいらっしゃいます。その皆様をご紹介させてください。
イチローさん
岡田武史さん
ハラミちゃん
三谷幸喜さん
堀米雄太さん
SKY-HIさん
〈Special thanks〉
BE:FIRSTさん
優里さん
BE:FIRSTさんと優里さんは、私が2024年に出会い最も刺さったアーティストのお二方です。
(「今さらッ?!」というすでにファンの方々からの声が聞こえてきますごめんなさい…。)
昨年の夏以降、ひょんなことから私の人生に飛び込んできた2アーティストにより、その年末から年が明けた頃にはこの作品の大筋が誕生していたように思います。特にシリーズのサブタイトルが「三つ星」そして次編も「本当の家族」になったのは優里さんの歌の影響がとても強く、もはやあの楽曲たちと出会っていなければこの物語自体生まれなかった、と言っても過言ではありません。
そして私の音楽に関する接点にはだいぶ偏りがあるのかこれまでボーイズグループなるものには全くご縁がないまま生きてきました。そのためBE:FIRSTさんが刺さった衝撃は今でも驚きで、この2アーティストが引き起こす化学反応に私の頭の中はかれこれ2〜3ヶ月の間収集がつかない有様で、もはやアウトプットしなければ現実の世界に与える支障が自分の中だけに留められないという危機感を覚え、とうとう執筆し始めることにしたのでした。
執筆自体には昔から興味があり、度々筆を取ることはありましたが、いつもパズルのピースが突如部分的に降ってくるだけで、これまで納得のいく形で一連の流れとして完成することはありませんでした。しかしお二方のアーティストに出会って以降、まるで私の背中を押すように、上記に挙げさせていただいた著名な方々の名言や生き様をこれまた運命的なタイミングで直面する機会が続き、これはもう何がなんでもやり切ろうと腹を括ったのでした。なので本格的に一つの作品を書き上げるということは今回が初経験であり、無事書き終えられたことに、今感慨深い思いでいっぱいです。
しかしここまで書き上げることができたのは、「あなたの1pv」の存在があってこそでした。何気ない1pvだったかもしれません。楽しみにしてくださっての1pvだったかもしれません。しかしどれもこれも、確実に折れかけた、諦めかけた私を何度も救ってくれました。数ある素晴らしい作品の中から目に止めてくださり、お時間をくださり、本当にありがとうございました。この物語を通じて生まれたこの出会いもまた、ささやかではありますが、必然であると信じて…。
そしてこのような活動の場を提供してくださるヒナプロジェクト様への感謝も忘れてはなりません。書き手と読み手のこの繋がりは、貴社様があってこそです。素晴らしいご支援に心から感謝申し上げます。
さて、この作品は「今ここであなたと出会えたことは 本当の家族編」へと続きます。これはこのシリーズの完結編となります。こちらも必ず書き上げることをここに誓い、以上を「三つ星編」のあとがきとさせていただきたいと思います。
最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。
2025年12月19日
安田 木の葉
追伸
近日中に活動報告にて以下の内容をアップします。執筆中、私が個人的にこの作品の世界観を深めるためにひたすら聴いていた楽曲をご紹介します。ご興味のある方は是非そちらもご覧ください。
【ネタバレ注意】「安田木の葉の『今ここ』にまつわる音楽的世界観(三つ星編)」




