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あの日の恋(×3)が終わってくれない!~思い出の美少女たちと再会したら、恋の続きが始まりました~  作者: 柚本悠斗@小説家
二章 一色夏鈴

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第12話 気になるピアス

 お互いの水着を購入した後。

 俺たちはショッピングモール内を散策していた。

 通り沿いにある雑貨屋を覗いたり、夏服を見たいという夏鈴に付き合ってアパレルショップを巡ったり、他にもドラッグストアやアクセサリーショップを見て回る。


 お昼になるとフードコートでお腹を満たしてから午後の部へ。

 ゲームセンターで遊んだり、駄菓子屋で懐かしのお菓子を物色したり。

 まるで『本当の恋人同士』のような気分で楽しい時間を過ごす俺たち。

 そう思うのは、周りのカップルたちの雰囲気に当てられたせいだろう。


 ふと思う——夏鈴と付き合えたら楽しいだろうなって。


 幸せな日々を容易に想像することができる。

 でも……それは叶わないことだ。

 俺なんかが夢でも望んじゃいけないこと。

 それは夏鈴が見違えるほど綺麗になったからだけじゃなく、俺なんかじゃ釣り合わないくらい内面も魅力的な女の子に成長したからだけでもない。

 すでに俺の中で夏鈴との恋が思い出になっているからでもない。

 それ以上に、俺が夏鈴を傷つけてしまったから。


 ——俺が好きなのは夏鈴と真逆のタイプだから!


 あの日、夏鈴との関係を冷やかされて思わず口から出た言葉。

 猫まみれで遊んでいた時、友達から『凛久って夏鈴のことが好きなんだろ?』と冷やかされ、咄嗟に想いとは真逆のことを口走ってしまった記憶。

 まさか夏鈴が傍にいて、全部聞かれていたなんて思わなかった。

 あの時の悲しそうな顔は五年半が経った今も忘れられない。


 だからだろうな……夏鈴を傷つけた罪悪感は未だに晴れない。

 夏鈴と楽しい時間を過ごせば過ごすほどに後悔の念は増していく。

 笑顔を向けてくれる回数が増える度に申し訳なさは積もるばかりだった。


「これ、めっちゃ可愛い!」


 アクセサリーショップの店頭でピアスを眺めている夏鈴を見つめながら思う。

 夏鈴とのことは、悠香みたいにやむを得ない事情があったわけじゃない。

 俺は夏鈴に恨まれていても不思議じゃないくらいのことをした。

 それなのに……なんで俺と仲良くしてくれるんだろうか?

 あの日のことを、夏鈴はどう思っているんだろう?

 それを聞く勇気があるはずもなかった。


「——りっくん。聞いてる?」

「あ、ああ。どうかしたか?」


 自分を呼ぶ声で我に返り慌てて言葉を返す。

 すると夏鈴が心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。


「難しい顔してたけど、なにか悩み事?」

「少しぼーっとしてただけだよ。心配させてごめんな」

「ううん。色々見て回って歩き疲れたし、お茶でもしよっか」


 夏鈴は俺の腕を取って歩き出す。


「いいのか? ピアスを見てたんだろ?」

「可愛いのがあったんだけど、ちょっと高かったから諦める」


 夏鈴は明らかに後ろ髪を引かれている感じ。

 振り返り、夏鈴が目にしていたピアスの棚に目を向ける。

 そこにはハートをモチーフにしたチェーンピアスが飾られていた。

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