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あの日の恋(×3)が終わってくれない!~思い出の美少女たちと再会したら、恋の続きが始まりました~  作者: 柚本悠斗@小説家
二章 一色夏鈴

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第11話 腰紐の答え

「……あれ?」


 だけど、どれだけ引っ張っても解けない。

 言葉の通りうんともすんとも言わない。


「ふふふっ……」


 必至な俺を見て夏鈴が吹き出す。

 その姿を見て全てを察した気がした。


「残念だけど、これ飾り紐なの」

「えっ……?」

「ごめんね。つい意地悪しちゃった」


 ……そんなことだろうと思ったよ!


「教えてあげてもよかったんだけど、せっかくなら試してもらった方がりっくんも楽しめるかなーと思って。どう? ぶっちゃけドキドキしたでしょ?」

「ぐぬぅ……」


 図星すぎて言い返せない。

 まぁでも、これで万が一にも夏鈴がポロリする危険はなくなったわけだし、夏鈴の言う通り、なかなかできない経験をして楽しめたのは事実だからよしとしよう。

 そんなこんなで全ての試着を終えた後。


「りっくん的にはどれがよかった?」

「そうだな……」


 スマホで撮っておいた写真を二人で見返しながら考える。

 どれも似合っていたから正直なところ難しい。

 それでも一着だけ選ぶとしたら。


「最後に試着したホルターネックのビキニかな」


 理由は主に二つ。

 一つは色鮮やかなラベンダーカラーにシンプルなデザイン性。

 余計な飾りがなく夏鈴のスタイルの良さを引き立てていることに加え、ホルターネックならではの美しい谷間とバストラインが大人びた夏鈴に似合っている点。

 もう一つは、この水着を着てはしゃいでいる夏鈴の姿がイメージできたから。


「じゃあ、これにする!」


 俺が答えると夏鈴は迷わず即答。

 水着を手にしてレジへ向かい会計を済ませた。


「あくまで俺の好みなのに、本当によかったのか?」

「うん。試着する前にも言ったけど、りっくん好みの水着を選びに来たんだもん。だからあたしの好みとかはどうでもよくて、りっくんが好きならそれでいいの」


 なんだろう……男として結構すごいことを言われた気がする。

 男冥利に尽きるっていうのはこういうことなのかもな。


「水着も決まったし、写真は消しておくよ」


 そう伝えながらカメラロールを開く。


「あ、それは消さなくていいから」

「え……いいのか?」

「せっかくだし、あたしの水着姿が見たくなったらいつでも見られるように保存しておいて。でも、他の男の子に見せたりしちゃダメだからね♪」

「もちろん、そんなことは絶対しないさ」


 さすが夏鈴、俺が消すのを名残惜しく思っているなんてバレバレ。

 お言葉に甘えて消さないどころか速攻クラウド保存してバックアップ。

 この写真は一生大切にする……いや、一生どころか天崎家の家宝として今後数百年にわたり、子々孫々まで命脈を絶やすことなく受け継がせていくことにしよう!

 感動のあまり我ながらバカなことを考えつつ、次は俺の水着を選びに向かう。


 俺は水着に拘りはないからなんでもいい。

 試着せずに手頃な価格のもので済まそうと思ったんだけど。


「りっくん、適当に選ぼうとしてるでしょ?」


 そんな俺の考えを察した夏鈴が待ったをかけた。


「……すみません」


 なんかもう夏鈴に隠し事をできる気がしない。

 ここまでくると理解がすぎるどころかエスパーレベル。


「言い訳みたいで悪いんだけど、ファッションには疎くてさ」

「大丈夫。あたしが代わりに選んであげるから安心して!」


 急遽開催される夏鈴プロデュースによる男性水着のファッションショー。

 夏鈴は俺を試着室に押し込むと次から次へと水着を持ってくる。


 こうして試着を繰り返すこと二十着以上。

 ようやく夏鈴のお眼鏡にかなう水着が決定。

 選んでくれたのは、夏空を思わせる目の覚めるような青色の水着だった。

 まさか俺までファッションショーをすることになるとは思わなかったし、正直めちゃくちゃ疲れたけど、夏鈴がすごく楽しそうにしていたからよしとしよう。


 なんだか一生分の水着を見た&着た気分だった。

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