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あの日の恋(×3)が終わってくれない!~思い出の美少女たちと再会したら、恋の続きが始まりました~  作者: 柚本悠斗@小説家
二章 一色夏鈴

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第1話 猫の集会

 子供の頃に好きだった女の子たちと再会してから四ヶ月。

 夏休みになり、本格的に暑くなり始めた八月上旬のある日。


「本当にみんないるじゃん!」

「懐かしい顔が勢揃いだね!」


 俺たちは地元の集会所で行われる猫の集会に参加していた。

 というのも以前、莉乃さんに俺だけ参加させてもらったのを悠香に話した際、次は連れて行くと約束したのと、それを聞きつけた夏鈴も一緒に行きたがったから。

 それなら全員で行こうと猫のお土産を大量購入して今に至る。

 色々あって三ヶ月も先になったんだけど。


「みんな、おいで♪」


 俺たちを出迎えてくれたのは二十匹を超える猫の群れ。

 夏鈴が床に膝をついて手を広げると我先に近寄ってくる毛玉たち。

 一匹撫でると俺も私もと言わんばかりに寝転がってへそ天パラダイス。

 総出で撫でろと強要する様は以前と変わらず圧倒的なハラスメント感。なにかとハラスメントにうるさいご時世だけど、こんなハラスメントなら毎日受けたい。


 その証拠に夏鈴は満面の笑みを浮かべて上機嫌。

 猫たちに囲まれて幸せそうにしていた。


「ちくわもはんぺんも久しぶりだね! みかんとレモンはお尻を叩かれるのが好きだったっけ。ていうか、とんかつとあんみつはさすがに太りすぎじゃない?」


 ちなみに猫の名前が食べ物なのは、猫まみれが喫茶店なのにちなんでいる。

 余談はさておき、名前を呼びながら撫で回している姿を見てふと思う。

 もしかして夏鈴——。


「みんなの名前を覚えてるの?」


 俺の代わりに疑問を口にしたのは悠香だった。


「もちろん。覚えてるに決まってるでしょ」


 すると夏鈴は点呼を取るように猫の名前を読み上げる。

 その光景に驚きを隠せない俺と悠香と莉乃さん。


「いやいや……二十匹以上だぞ?」


 毎月集会に参加している莉乃さんならわかる。

 三年ぶりに帰ってきた俺でも全員は覚えているかは怪しいのに、夏鈴は五年半振りなのに覚えているなんて……さすが暗記教科も得意なだけあって記憶力がすごい。

 こんなところでも夏鈴の頭の良さを実感させられるとは思わない。

 俺とは頭の出来が根本的に違うんだろうなと感心していると。


「あれ?」


 夏鈴が疑問符を浮かべながら辺りを見渡す。


「どうかしたのか?」

「みんな揃ってると思ったけど一匹だけいないね」

「一匹……誰だ?」


 思わず悠香と顔を見合わせる。


「しょこら」

「「……ああ!」」


 思わず声を上げる俺と悠香。

 しょこらとは、猫まみれいた雌猫の一匹。

 悠香と夏鈴が初めて会った時、わたあめと一緒に名前が出た猫のこと。


 ラグドールの血が混じっているらしく、白と茶色の毛色が粉砂糖を振り掛けたガトーショコラみたいで美味しそうだからと名付けられたのが名前の由来。

 最初はラグドールがたぬき似と言われていることもあり『たぬこ』にしようと思ったんだけど、さすがに可哀想だし食べ物でもないからしょこらに命名。

 雄猫が大好きで相手を問わず常に数匹侍らせていたオタサーの姫的な猫

 気まぐれな感じが如何にも猫らしい猫だった。


「確かに、しょこらだけいないですね」


 疑問を口にしながら莉乃さんに視線を向ける。

 すると莉乃さんは困り顔を浮かべながら首を横に振った。


「実は猫まみれを閉めことになった後、どれだけ探してもしょこらの姿だけが見つからなかったんです。どこかで元気にしているといいんですけど……」

「そうですか」


 心配になり目を伏せる俺と悠香。


「大丈夫。どこかげ元気にしてるって!」


 夏鈴は重い空気を振り払うように声を上げた。

 こういう時、ムードメーカーの夏鈴に救われる。


「夏鈴の言う通り。いつか会えるといいな」

「うん。きっとまた会えるよ♪」


 気を取り直して猫たちと戯れる俺と夏鈴と優香。

 その隣で恍惚の表情を浮かべながら猫を吸う莉乃さん。


 気づけば数時間が経ち、すっかりお昼を過ぎていた。

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