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魔獣使役で魔界生活~転生した先は魔王軍幹部の悪魔族でした~  作者: UMA未確認党
第5章 火山街決戦編

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28話 混戦のボルケニア

ラクサスが走りだそうとする直前。店の中に居たユリカがある袋を投げ渡す。

「ラクサスさん。これを使ってください!」

「何だこれ?」

袋を開けると粘土でこねたような球が袋の半分ほどを占めていた。ユリカはそれの効用を説明する。

「あぁ…そういうことね。」

「ラクサスさんなら使いこなせるはずです!」

ユリカはそう言って期待のまなざしを向ける。それを受けてエリスが

「分かったから!早く行くわよ!」

そう言って背中のこうもり型の翼を広げていく。

「あぁ……分かったよ。」

ラクサスは羽と尻尾を広げて飛んでいく。

「それじゃあ行ってくるぜ。ユリカちゃん。」

そう言ってラクサスは飛んで行った。


「させませんよぉ~!」

ノワールが魔法陣を展開してラクサスを魔弾で追尾しようとする。しかしこれにヒビが入った。

「させると思っているのか?」

「フラン・マーガレットぉ~!」

フランは剣で魔法陣を斬ってしまった。魔法陣はまさにガラスのように砕け散った。

「この聖剣デュランダルは魔法を切り裂く。覚悟しろ。」

そうしてフランは剣を構える。その後ろには棍棒を担ぎ、溶岩ゴーレムの背中に乗ったバロンもいる。

「フハハ!フラン嬢!やっちまいやしょうぜ!」

「そうだな。」

そうして二人がノワールに向かっていく。ノワールはラクサスの追撃を諦めて迎撃態勢に入る。


「それで騎士連中が一番暴れてんのはどこなんだ?」

「そんなの分からないわよ!でも先鋒隊はフランさんたちに任せていいようね。」

そうエリスが言っていると街でひときわ高い建物の前でフランの部下と騎士たちが激突しているのが目に入る。悪魔は視力がいいので様子が詳細に目に入るがどうやら近くに子供たちが集まっているようだ。争いに巻き込まれて怯えている。

「ったくもう!この戦場でロリショタに手を出すとか何考えてんのよ隣国は!行くわよラクサス!」

「お前に命令される筋合いはねぇ!てかてめぇ、子どもをロリショタ呼ばわりってそっちの気でもあんのか…」

そうして二人は子供たちの方へ駆け付ける。


「だから!神器の場所を教えろってんだよ!クソガキ!」

大柄な騎士が子供の胸ぐらをつかんでいる。

「しらない!しらないってば!」

「あぁもういい!こいつぶっ殺しちまおうぜ。」

そう言って隣に居た細柄な騎士がそう言い剣を振り上げる。

「騎士様!どうか愚息の命だけは!」

「黙れ雑魚愚民が!魔族に魂売ってるような国に人様同様の人権があると思うな!心配しなくともすぐ送ってやる!地獄が寂しくないな!!」

「待ちなさい!」

エリスがそう叫びながら上空から落ちて来た。

「何?!」

大柄な騎士が何か言おうとするもすかさずエリスが首筋に噛みつく。

「うがが!」

大柄な騎士が抵抗するものの、万力のように固定されて動かないどころか騎士の身体を抱きしめてくるので余計拘束が酷い。

「ジェ、ジェームズ!早く解放しろ!」

そう大柄な騎士が言うので細い騎士が剣を構えて切りかかるもそれは逆に地面に防がれる。

「え?」

見ると地面が変形し巨大なゴーレムを形作っているではないか。

ラクサスは上空に浮遊しながら右手の袋を見た。

「簡易ゴーレムの核ねぇ~。面白いなこの丸薬。ユリカも凄いものを仕入れたな。」

ラクサスが持っているのは簡易ゴーレムの核である。これは簡易的な効果だが、ゴーレムをいつでもどこでも生み出せるものであり、災害現場などで非常に重宝する。魔力を粘土玉に込めるだけで発動し周囲の者を飲み込めるので非常に役に立つ。

『ゴシュジンサマ…』

「あぁ。そうか召喚したんで命令しないとな。とりあえずそこらの子どもたちを守ってくれ。」

『コドモタチマモル…』

ラクサスがそう指示するとゴーレムは騎士たちを巨腕で振り払った。

「ぎゃああああ!なんだこの怪力!」

細い騎士が困惑していると大柄な騎士がやって来た。

「‥‥‥」

「あ!お前!何とかしてく…」

細い騎士が何か言いかけたところで大柄な騎士が頸を絞めてくる。

「お、おめぇ何で…」

困惑する騎士が良く見てみると目に光が無いし赤くなっている。これは…

「ハァ…ハァ…おっさんの血なんて飲むもんじゃないわね。吸血して眷族にはできたけど……」

そう、エリスが眷族にしてしまったのだ。眷族にするというのはすなわち、従者のような扱いである。

「さぁもっと眷族を増やすわよ!ラクサスも手伝って!」

「ったく待ってろ。今新戦力が来る予定だからよ。」

そうラクサスが上空で寝ていると奥から音がした。

「ほぉ、てめぇら!よくも俺の部下たちをコケにしてくれたなぁ!」

そこに来たのは龍に乗った騎士であった。

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