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9 兄の初恋はリンゴ味

9 兄の初恋はリンゴ味




リストセット家の食堂 夕方


その日の講義の後

家族が帰って来たので

みんなで食事をしている中


「レイ様!これで宜しいですか?」


「うん!」


とミーアが僕につい最近、

始まったばかりの

離乳食を食べさせてくれていた。



そんな様子を見ていた母が


「ミーア!どうしたの?

今日はやけにレイがご機嫌に食べるわね?」

とかなり不思議がっていた。


父も

「ああ!本当だ!

今朝の食事は慌ててレイが

すぐ吐いていたのに・・・

今食べてるのは、凄く美味しそうだ!

何か入れたのかい?」


すると、ミーアが

「はい!蜂蜜を入れるの止めて

パンとミルク、

それにこのリンゴを擦ったのを

混ぜたんです!」

とミーアは籠からリンゴを一個取り

ナイフで皮を剥き始めた。


シャカシャカ!



「ほ~!」

「へ~!」

と父と母が関心していた。


そこでメイド長のルーが

「凄いんですよ!今日のミーアは!

赤ちゃんには蜂蜜は毒だそうだから

リンゴを擦ります!

って本で調べてきたのだそうです。

ビックリですよ!」


「ほ~・・・あの本嫌いが本で・・・

そんな本がウチに在ったとは

知らなかった・・・


いや、しかし素晴らしい!

人の成長とはこういう事か!

な~エルザ!」


「ホントね!あなた!

それにしても偉いわ!ミーア!

あなたは戦闘だけかと

思ってたけど、違うのね!

見直したわ!」



すると、ミーアは照れくさそうに

「い、いえ・・・は、ははっ!

大した、大した事はないですよ!

は、はは・・・」

と僕が教えた事も忘れ、凄い喜びようで

リンゴを次々と剥いていく!


シャカシャカ!シャカシャカ!

シャカシャカ!シャカシャカ!

シャカシャカ!シャカシャカ!

シャカシャカ!シャカシャカ!




僕はスプーンで自分の口に

ミルク粥を運びながら

(そんなに剥いてどうするんだ?

僕は食えないぞ!20個も・・・)



すると父が

「ルナとジョンはどうだった?

ジョンは今日が初めてだろ?」


「私は別に良いけど、

ジョンはあんまり馴染んでなかったわ!

私にずーとくっ付いて離れないし、泣くし!」


「な、な、泣いてないだろ!

う、ウソ言うなよ!」


「泣いてたじゃない!

女の子は更衣室が別々なの!

そういう物なの!しょうがないのよ!」


「そ、そんなのおかしいよ!

いつも、一緒にお風呂入ってるのに!

僕の隣の席のアエラちゃんだって、言ってたよ!

いつもお兄ちゃんとお風呂入ってるけど

学校では別々って変だって!」


「変だと思ってても、アエラは

ちゃんとこっちの女子更衣室に来てたでしょ!

あんただけよ!同級生で入口で泣いてたの!

大体なんであの子が更衣室に入ると泣くのよ!

私には怒ってたのに・・・」


「そ、そんなの別にいいだろ!

アエラちゃんは・・・」

と途中だったが・・・


母が興味深々に

「ルナ?そのアエラって子は

どこの家の子なの?」


「町の商人の家の子よ!

長い髪で可愛くて

将来は間違いなく、お母さん似で

胸が大きくなりそうなジョンとお父様の、

どストライクゾーンの子よ!」


すると

父は

「はははッ!」と笑い


母は

「まあ!」と少し自分の大きな胸を隠し


ジョンは顔を赤くして立ち上がり

「な、な、なんて事を・・・」

とその後、2人の不毛なやり取りで

食堂を賑わせたが


僕はスプーンを咥え、腕を組み

(・・・なるほど・・・

僕のオッパイ好きは遺伝か・・・)

と納得していた。


そして、横の笑顔のミーアが

なぜか剥いたばかりのリンゴを


静かに、握り潰していた!







9話終わり


突然ですが

僕は尻フェチです!



















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