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ガシャン!


「ふ~・・・1枚だけ白金貨にして貰いましたが

やっぱり結構思いですね!」

とミーアが僕を小脇に抱えながら

200キロ以上ある金貨と僕を荷馬車に乗せた。


「コレ、このお婆ちゃんロバで持っていけるかな?」


「えッ?レイ様が今日中に使いきるのでは?」


「いや、無理だろ?

どうやって使い切るんだよ!こんな金額!」


とミーアと僕がやり取りをしていると

市場の方から怒号が聞こえてきた。


「んッ?なんだ?」

と荷馬車の後方に歩き

怒号が聞こえる方に目をやると


荷車やら馬に荷物を家財道具を満載にさせた

汚い恰好の農夫のような人たちが数百人位で

絶望の淵のような表情したまま

怒号の大元の二人を見ていた。



「だから、村ごとだ!村ごと!」


「ゾガ!また、貴様か!

そんなの無理に決まってるだろ?

ここは、ご領主様が領民の生活向上のために

お許し頂いた市場だぞ!

闇金のお前が許可も得ず来て、

勝手に商売して言い訳ないだろ~が!」


「許可を出さない方が悪いだろうが!

俺は立派な市民だぞ!

このゾガ様を舐めるんじゃね~!」


「お前こそ、私を舐めるなよ!

私はご領主様から推挙した頂き

この町の商業ギルドの長となったのだ!

間違っても、ご領主様が

悲しむような商いは出来ん!」


「じゃあ、どうするんだ?!この奴隷共は!

鉱山奴隷にでも売れってのか?いいんだな!

あの赤ん坊も!それでいいんだな!」


「く・・・そ、それは・・・」




ギャーギャー!

わいわい


いつの間にかギルド長とガラの悪いのの騒ぎで

市場の人たちが集まり始め

遠くから見ていた僕は

何が起きているのか

まったく分からなかった・・・


目に魔力を集中させ、視力を上げて見て見ると


(なんか赤ちゃん抱いた美人のお姉さんが

凄い怯えてるな・・・)

と思いながら、


「・・・何かガラの悪いのと・・・

・・・ギルド長が揉めてるね・・・

・・・叫んでるだけで・・・

何にも聞こえないけど・・・」

つぶやくと


「そうですか?・・・どうやら村ごと

身売りをしたようですよ。」


「なんで分かんの?!」


「あの奴隷の者たちがそう話しております。

どうやら飢饉の上に投資した産業が失敗に

終わったと、あの手前の子供連れの家族が

話しています。」

とミーアは自身の猫耳をピコピコとさせた。


「聞こえてんの?この距離で?」

ここから、あの集団までは

野次馬でごった返している上に

100m以上は軽くある!


その距離で会話を聞き取れるとは

僕の感覚では信じられず、ビックリしていると


「何でもあの闇金が貸した金が返ってこないので

騒いでいるようです。

・・・借金は・・・白金貨1枚だそうです・・・」


「・・・白金貨・・・1枚・・・」

と僕はゆっくりと振り返り、

荷馬車の金貨の入った袋を見つめ


(・・・1億か~・・・)






その日の夕方


コン!コン!


「入ってくれ!」


「失礼します!」


「おおぉ!ハッサンか?!悪いな!

もう夜なのにギルド長であるお前を、

じきじきに呼び出して!


昼間、広場でまた騒ぎがあってな!

この時間になってしまったのだ!

お前にも、ちょっと聞き・・・

なんだ?その目のアザは?」


「・・・こ、これは・・・」


と商業ギルドのギルド長は

かなりバツが悪そうに

領主ダンの前に立った!


「まあ、いい!それより、

ちょっと確認したい事があってな・・・

この・・・今日の商業ギルドの売上だが

砂糖を売りに来たのがレイ・・・というのは

本当なのか?」


「・・・は、はい!本当です。

ミーア様とお越しになり

お取引をさせて頂きました。


娘が対応させて頂いたのですが

なにやら、レイ様は魔法がお使いになられるらしく

森でお作りになられたとか・・・」


「そうか!なるほど・・・

レイはもう魔法が使えるのか・・・

さすがはミーアだ!そういった事には

やはり長けている・・・

ところで、ハッサン?」


「は、はい・・・何でしょうか?」


「こっちの市場の方の帳簿にも・・・

レイの名前があるのだが・・・」


「・・・はい、そうです・・・

レイ様は奴隷をお買いになりました。


ただ、レイ様がお買いになられた相手が

登録をしていない町の闇金からでして・・・

その者が、皆が集う市場で大声で

ゴネていたのです。

私もかなり、怒鳴りつけていたのですが

そこへ、レイ様がギルドで売った砂糖の代金で

奴隷全員を・・・」


「買ったのか?」


「はい・・・お買いになりました・・・」


「なぜ、止めなかった?」


「お止めしようとはしたのですが

その闇金は貸し付けた半額でも

返ってくれば良かったのでしょう!

レイ様をお連れになったミーア様が

提案した途端、「売った!」と叫んで

契約書をレイ様に渡してしまったのです。


その瞬間、魔法契約が発動してしまい・・・」


「待て!待て!登録していない者だと?

だが、登録していない者と取引などしたら

売った方だけでなく、買った方も支払いの半分を

徴収されるはずでは・・・」


「そ、そうです!その闇金のゾガからは、

投資の半分の大金貨5枚分を回収し・・・

そ、その・・・レイ様にも同じく・・・」


「大金貨5枚?!

いや、待て待て!違うぞ!

確か大金貨5枚以上は・・・」


「・・・はい・・・そうです・・・」


「・・・つまり・・・今、レイは・・・」


「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」





リストセット 衛兵詰所本部 留置所


ガチャ―ン!

暗く臭い留置所で

重たそうな鉄格子が

閉まる音が響き渡ると


「違うって!俺は、ほら、あれだ!

あの婆さんからちょっと借りただけなんだよ!

へッへへッ!」


「黙れ!引ったくりが!」

どかッ!


「ぎゃー!痛って~!」


とそこら中から町の犯罪者たちが

衛兵に殴られ、罵声を浴びる留置所で





ピョ~・・・ピョ~・・・

すー・・・すー・・・



「・・・・・・・・・・」

僕は簡素なベットの上で

両手を枕に仰向けになっていると

お腹の上のスライムとヒヨコが

静かに寝入っていた・・・




そんな僕の横で床に座ったままのミーアが


モグモグ!

「・・・レイ様・・・

・・・臭い飯も空腹だと旨いですね!」


「あっそ!」













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