狙われた学園 6-1
今日はケイトちゃんのお部屋で、お勉強会をする事になった。
何故、ケイトちゃんのお部屋?
エリーちゃんのお部屋で良かったんじゃない?
「私の部屋の机、執筆中の原稿があるから塞がってるのよ。」
と言っていたけど僕、何となく気がついた。
エリーちゃんって文系は得意だけど、理数系とか凄く苦手……
さっきもケイトちゃんに算数の宿題の間違いを指摘されてたし。
たぶんケイトちゃんに教えてもらうのが目的だよね。
まぁ逆にケイトちゃんは色塗りが苦手だったけどね。
使う色がめちゃくちゃだった。
(絵日記の宿題)
後にケイトちゃんは努力の結果、王家が主宰する【芸術祭】絵画部門で金賞を何度も受賞できる程の才能を発揮する事になる。
やはりこの姉妹は凄い。
え?僕の得意科目?
僕は理数系が得意だよ。
宿題が終わった後、僕達はお茶を飲みながらラックの報告を待っていたけど、夜になっても報告には来なかったので、予定通りエリーちゃんのお部屋にお泊まりする事になった。
翌日…報告しに来たラックの姿を見て、僕達は大笑いした。
だって、今まで幻だったイヌミミと尻尾が実際に生えてたんだよ。
「あら、ラック先輩って本当に獣人でしたのね。
しかも北方系の。
北方系の方は忠誠心が高くて、護衛騎士として大人気なんですってね。」
僕もビックリしたよ。
なるほど、だからラックは僕達にイヌミミと尻尾を見せなかったんだね。
ラックの他の兄弟姉妹(ラックを含めて5つ子)は皆んな、北方系じゃないから隠していたのかな?
何でだろう?
するとエリーちゃんがラックにこんな質問をした。
「お身内に北方系の方は居ませんか?」
ラックの身内の北方系?居たかな?
僕には心当たりはないけど。
でもラックの方には心当たりがあったみたい。
「父方の祖母が北方から流れて来たと、聞いた事があります。」
そうだったんだ!
「そのお祖母様……たぶん北国の【北海国】を治めているアヌイ一族の方だったのではないでしょうか?」
アヌイ一族ってあのアヌイ一族?
確か今、王族の男性が少なくて困っているって聞いた事があるんだけど。
男系優位で王位継承権を持つ方が5人。
その内3人はかなりのご高齢だとか……
「はい……祖母ユキはアヌイ一族の高位貴族の生まれでしたが、アヌイ一族の特徴である《真っ白なイヌミミと巻尾》では無かった為、国を追われたそうです。」
確かにラックのイヌミミと巻尾は、その髪色と同じく薄茶色だね。
「私がこの前入手した《アヌイ一族に関する古い文献》によると、『アヌイ一族には異世界の獣神の使徒の血が流れていて、その神力は計り知れない。』『その使徒様は薄茶色のの毛並みだった。』と書いてあったの。
たぶん、ラック先輩のお祖母様は先祖返りね。」
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※1
異世界の獣神の使徒は秋田犬系の方でした。




