狙われた学園 1
何時もの様に教室に行くと、エリーちゃんが凄く落ち込んでいた。
「どうしたのエリーちゃん?」
と僕がたずねると、エリーちゃんは涙目で……
「タークちゃん…聞いてよ~!
私が大事にとって置いた【ユウリン館】のベネト紅茶クッキー(期間限定)が、ネズミに齧られてたの!!
ちゃんとクッキー缶に入れて置いたのよ!
せっかく今日の放課後、タークちゃんとお茶会しようと思っていたのに…… 」
えっ!?ネズミに?
確か【ユウリン館】のクッキー缶って、高級品で高位貴族しか買えない、かなりお高い物。
けっこう綺麗で、高位貴族の好事家の間では、季節毎の限定缶を集めている方も。
下位貴族の中には空き缶を【家宝】にしている方も居るとか居ないとか……
とにかく高級品!
流石は侯爵令嬢ね、そんな凄いの持ってたの?
「母様のコレクションから、勝手に持って来たの…… 」
そ…それってまずくない?
絶対怒られるよ!
エリーちゃんのお母様…おば様って、何時もはとっても優しいけど、起こると凄く怖い……
そのおば様の大事なクッキー缶を、勝手に持ち出して、ネズミに齧られるなんて!
とりあえず、兄さんに頼みこんで工房でダミーのクッキー缶を作って貰うしか無い……
数日後…工房からクッキー缶が届いた。
何とあのクッキー缶はトムさんの工房で特注品で製作された物だった。
こ…これならダミーじゃ無いから大丈夫かな?
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シリーズ⑩【不思議猫使いケイトちゃん】参照




