ホース
「ホース? 馬の名前ですよ。」
馬車に乗ってハリウッド孤児院を目指す僕、草の精霊スプライト、女神ユーノー、助手のマリッジの4人。
「でも、どうして「あのお方」は私たちを呼んでいるんだろう?」
「そうですね? 結婚式とは無縁なのに?」
ユーノーとマリッジにはウエディングプランナーの自分たちが呼ばれる理由が分からなかった。
「分からないんですか? 結婚するからに決まっているじゃないですか。」
「ええー!?」
スプライトが「あのお方」が結婚すると言うとウエディングプランナーたちは驚いた。
「嘘を言わないでください!? 冗談ですよね?」
「本当。ニコッ。」
「誰が、あんな恐怖の女王と結婚するんですか?」
「この人。ニコッ。」
スプライトは僕を指さす。
「ええー!?」
またまた驚くウエディングプランナーたち。
「ええー!?」
そして、僕も驚いた。
「知らなかった!? 僕は「あのお方」と結婚するなんて!? いや!? ダメだ!? 僕はルシファー様と結婚するんだ!?」
僕には心に決めた人がいた。ルシファー様だ。それなのに会ったこともない「あのお方」の生贄になるなんて、絶対に嫌だ。
「あの・・・・・・いい加減気づいてくださいよ。「あのお方」はルシファー様ですよ。」
「あ、そうなの。なんだ~ハッピーエンドじゃないか・・・・・・ええー!?」
僕は「あのお方」の正体を知ってしまった。
「ルシファー様!?」
「そうです。ルシファー様の息子さんのために精霊のエナジーを集めている、あなたの真心がルシファー様に通じたんですよ。」
「そうだったのか!? 知らなかった。やったー! 僕はルシファー様と結婚できるんだ! わ~い! わ~い!」
僕は心からルシファー様との結婚を喜んだ。
「こんな貧乏とルシファー様は結婚するんだ。なんだか不思議だな。」
「そうですね。これなら結婚できるなら誰でもいいと言っているみたいなものです。」
ユーノーとマリッジには、ルシファーの求める結婚相手の基準が分からなかった。
「さあ、ハリウッド孤児院に着きました。ウエディングプランナーのお二人は馬車の中で待っていてください。あなたたちの発言は、L案件に抵触しています。」
「え?」
僕とスプライトは馬車を降りて、しっかりと馬車の戸締りをした。
「バカーン! ズドーン! ドドドドドドドドドー!」
馬車は光に包まれて、跡形もなく消え去った。
「天誅でござる! 天誅でござる!」
「ああ~、新しいウエディングプランナーを探さなくっちゃ。」
振り出しに戻る。
つづく。




