ドリュアス
「どうすれば息子さんは目を覚ますんだ!?」
僕とルシファー様の恋の行方は、彼女の息子マイケルが握っていた。
「知らない。」
しかしスプライトはマイケルを目覚めさせる方法を知らなかった。
「なんだと!? 期待だけさせといて!? 責任を取れ! 責任を!」
「うわあああああー!?」
僕は大人げなく草の精霊スプライトに襲い掛かる。
「やめなさいよ! 児童虐待よ!」
「やっぱり最低。」
「ルシファー様にチクってやろう。」
カスピル、ロロド、ヒャッキ、の3人には勝てない。僕の本能が、そう感じている。
「ど、ドリュアスなら知っているかもしれないです!?」
スプライトが木の精霊ドリュアスなら、植物人間のマイケルを目覚めさせる方法を知っているかもしれないと言う。
「ドリュアス?」
「木の精霊の友達です。ドリュアスは物知りなので何か知っているかもしれません。」
「よし! ドリュアスに会いに行こう!」
「おお!」
こうして僕たちはスプライトの案内で森の奥に入っていく。
「ドリュアス! おいー! ドリュアス!」
森で暮らしている木の精霊ドリュアスを見つける。
「やあ、スプライトじゃないか。元気だったか?」
「まあね。」
「今日はどうしたんだい? 大人数で? しかも人間ばっかり。」
静かな森に住むドリュアスには人間が珍しかった。しかも大人一人、子供三人。
「実は教えて欲しいことがあって来たんだ。」
「なんだい?」
「ルシファー様の息子のマイケルを目覚めさせる方法を知っていたら教えて欲しいです。」
「え!? ルシファー様の息子!?」
静かな木の精霊でもルシファーのことは知っている。
「そうなんだ。植物人間らしいんだ。」
「う~ん、残念だけど知らないな。」
ドリュアスも植物人間を目覚めさせる方法は知らなかった。
「使えない奴だな。」
「最低。」
「森に火をつけるぞ。」
カスピルたちは、普段通り役立たずな木の精霊をディスる。
「ええー!? なんなんだ!? このクソガキたちは!?」
初めてディスられたドリュアスはパニック状態に陥る。
「まあまあ、子供だから許してあげて。」
フォローするスプライト。
「もしかしたら森の精霊エントなら、生命の神秘も分かるかもしれないぞ。」
「エント?」
「森の守護者だ。」
エントは森の精霊であり、草の精霊スプライト、木の精霊ドリュアスより上位に位置する植物の精霊である。
「ありがとう。ドリュアス。行こう! エントに会いに!」
「おお!」
僕たちはエントに会うために、さらに森の奥に入っていく。
「あれ? 子供たちがいませんね?」
ハリウッド孤児院ではルシファーが子供たちがいないことに気がついたことを、僕はまだ知らなかった。
つづく。




