アース
「4つの世界を統一した世界のことを地球としよう。この世界は、アースのハリウッドになるのだ。」
ブラピは天界の神になり、意外としっかりした神だった。冥界、魔界、人間界、天界は、一つになり地球が生まれた。
「私が初代地球の神アースです。」
そして各界の冥王ハーデース、魔王ネロ、デミ教皇、天界の神ブラピは争いを避けるために、新しい神を創造した。それが地球の神アースである。ちなみにデミ教皇は怖いのでずっと隠れていた。
「世界は一つになりました。これからは神も天使も人間も魔物も死人も仲良く暮らしましょう!」
「おお!」
「アース様! 万歳! 万歳! 万々歳!」
こうして地球の神アースは若くして就任式を大観衆に祝福されて終えた。
「ああ~嫌だ!? 嫌だ!? どうして僕が地球の神なんてしないといけないんだ!? 面倒臭い!?」
アースは気づいていた。自分が形だけのお飾りだと。
「みんな、自分が神に固定されるのを嫌がって、僕に押し付けたんだ! そうにちがいない!」
その通り。冥王ハーデースは義理母の邪神デーメーテールを倒し、妻のペルセポネーと幸せに暮らしている。魔王ネロは、妻カトリーヌにモフモフされながら幸せに暮らしている。デミ教皇はハリウッド修道院の活動を再開した。ブラピは妻のクリスティーナと一緒平和に暮らさずに、クエストばっかりやっている。
「僕も自分の好きなことをやっていきたい!」
アースは一人神の重厚なプレッシャーに押しつぶされそうな毎日を暮らしていた。
「村にゴキブリが出たから倒してくださいだの、チョコレートが食べたいから買ってくださいだの、我儘ばっかりだ! 僕は地球の管理人であって、人間の管理人ではない! 断固として否定する!」
既に欲望の化身、人間のことが嫌いになっていた地球の神アース。
「そうだ! こんな神の座など捨ててしまおう! 昔、唯一無二の絶対神ルシファー様も私と同じことをして、自由を手に入れたらしいし、僕が神の座を捨てて自由になることは罪じゃない!」
アースは神の座から逃亡して、どこかに身を隠すことを考えた。
「さらば、地球の神の座よ。アディオス。」
いつものことだが神の悪戯に翻弄されるのは地球に生を受けた者の定めだった。これから神不在の地球は、武器だの、宗教だの、長い戦争時代を迎えることになる。
つづく。




