ネロ
「よく来た。ハーデース。」
魔王ネロは、毛並みがモフモフしている魔獣だった。その容姿は犬と猫が合成されたキメラという感じであった。
「許さんぞ! 魔王ネロ! よくもうちの妻に手を出したな!」
ハーデースは魔王ネロに妻ペルセポネーに奪われたと思い激高した。
「誤解だ! 手を出されているのは、こっちの方だ!?」
「なんだと!? 出まかせを言うな! 私の妻は、決して他の男に惹かれたりはしない!」
「モフモフ。魔王様、かわいい。」
しかし、魔王ネロの触れたモフモフ感に魅了されているペルセポネー。
「あら? あなた。」
「あら? あなたじゃない!? どうして、冥界にいるはずのおまえが、こんな所にいるんだ!?」
「実は・・・・・・あなたとお母さんが出陣した後に、冥界城が破壊されたんです!」
「なに!? 冥界城が!? いったい誰の仕業だ!?」
「クリスティーナの旦那です。」
「く、クエストマスター!?」
もちろんブラピの素振りの剣圧が、たまたま冥界城に当たってしまったことは言うまでもない。恐るべき、最強のハリウッドの威力。
「そこを婦人会でお友達のクリスティーナさんに助けて頂いたんです。」
「この度は、うちの旦那がご迷惑をおかけしました。」
「いえいえ、こちらこそ。いつも妻がお世話になっています。城の崩壊から助けて頂いてありがとうございます。」
挨拶をかわすペルセポネーの夫ハーデースと、破壊神クエストマスターの妻クリスティーナであった。
「なんてきれいなんだ。クリスティーナさん。」
「ハーデース様こそ、なんて澄んだ黒い瞳。」
見つめあう二人はいい感じである。
「フン!」
ブラピが剣の稽古を始める。ブラピの剣の素振りは冥界城を一撃で破壊するほどの威力を有する。
「ギャアアアアアア!?」
見つめあうハーデースと妻クリスティーナの間に見事にコントロールされた剣圧の壁ができる。
「ちょっとブラピ!? 私を殺す気なの!?」
「悪いが俺はクエストの最中だ。俺の今のクエストは害虫駆除だ。」
ブラピは妻に近づく男は100パーセント駆除する力を有している。
「なんて恐ろしいんだ!? これが破壊神の実力か!?」
ブラピの実力に恐怖するハーデース。
「ところで、ハーデース。提案があるのだが、魔界と冥界を一つの世界にしてしまわないか?」
ネロは魔界と冥界を1つの世界に統一しようと提案した。
「その前に妻から離れろ! ペルセポネー! おまえも魔王とじゃれるな!」
ハーデースは魔王ネロと妻ペルセポネーがモフモフしているのが気に入らなかった。
「嫌よ! 魔王様の毛並みがぬいぐるみみたいでモフモフしていて気持ちいいんだもの。カトリーヌ様が人間なのに惚れた気持ちが分かるわ。男として、あなたより上よ!」
ペルセポネーはモフモフ教信者になった。
つづく。




