エリザベス
「その玉座は、私のものだ! 私が天界の神になるのだ!」
ベリアルがなぜ天界の神になりたいのかは、まだ分からない。
「ギャアアアアアアー!? 助けてください!? ルシファー様!? あ、でもルシファー様に天界に侵入されたことがバレたら、私は殺されてしまう!? アアアアアー!? どうすればいいんだ!?」
前にも後ろにも進めないエリザベス。
「ワンニャア?」
あくまで緊張感はない犬猫のワンニャアだった。
「天使と犬? 猫? だけか、そこの玉座を明け渡せ。そこに座るのは私だ!」
ベリアルは玉座に座るエリザベスを焼いてしまおうと炎を集約する。
「あぶない!? ワンニャア!?」
「ワンニャア?」
その様子を見ているワンニャアは事態を把握していない。
「死ね! 地獄の火炎! ベリアル・ヘル・ファイア!」
ベリアルがワンニャアに目掛けて、炎を投げつける。
「ギャアー!? ああ~!? 私は燃え尽きて死んでしまうのか!? せめて、せめて白いおにぎりが食べたかった!?」
エリザベスは自分は燃え尽きて死んでしまうと思った。
「あれ? 死んでない?」
しかしベリアルの炎は天界の神の玉座の絶対防御壁によって、かき消された。
「ワンニャア。」
もちろんワンニャアは玉座に座っているだけなので天界の神らしいことは一切していない。
「バリアだと!? ええ~い!? あの犬猫は地獄の炎よりも強力なバリアを持っているというのか!?」
正しくはワンニャアではなく、天界の玉座も燃やされないように必死なのである。
「ワッハッハー! 見たか! 悪魔め! 新しい天界の神ワンニャア様にかかれば、おまえの攻撃などかすりもしないのだ!」
状況が優勢と分かると強気になるエリザベス。
「さあ、ワンニャア様。あの悪魔に神の裁きをお与えください。」
「ワンニャア。」
ワンニャアはエリザベスに声をかけられたので鳴いてみる。
「おお! 聖なる光だ!」
ワンニャアの口からハイパーメガ粒子法の様な神の光が放出される。
「ギャアアアアアアー!? ただ、ただ私は悪魔から天使に戻りたかっただけなのに!? ぐうわあー!?」
ベリアル、夢は目の前で叶わず、無念のうちに燃え尽きる。
「やったー! やりましたよー! ルシファー様! 私とワンニャアで天界を悪魔から救いましたよ!」
「ワンニャア?」
喜ぶエリザベスと何も分かっていないワンニャア。
「悪魔から救った? なら我々からも救ってもらおうか?」
悪魔のピグリッティアとアシーディーアーが現れた。
つづく。




