ケルベロス
「ワンワン!」
冥界にたどり着いたデーメーテールとプライドを黒い犬が出迎える。
「ケルベロス! ケルベロスね。」
「ワンワン!」
デーメーテールに会えて喜んでいる冥界の番犬ケルベロス。
「頭が3つもあるんですね。」
「そうよ。ケルベロスは優しい番犬なのよ。よしよし、よしよし。」
デーメーテールはケルベロスの頭をナデナデする。
「かわいいワンちゃんだ。」
「ここからはケルベルスに案内してもらいましょう。」
「ワンワン。」
意外と冥界の番犬は人に懐いていた。
「ケルベルスは、うちの娘のことが大好きなのよね。」
「ワン。」
ケルベルスはデーメーテールの娘のペルセポネーのことが大好きだった。
「デーメーテールさんは、ケルベルスが何を言いたいのかが分かるんですね。」
「そうよ。だってケルベルスは、カワイイじゃない。」
「ワンワン。」
可愛いと言われて満更でもないケルベロス。
「ケルちゃん。お手。」
「ワン。」
プライドにも礼儀正しく接するケルベロス
「本当だ!? なんて賢い犬なんだ!?」
「ケルベルスは犬じゃないわよ。犬じゃ。ケルベルスは冥王ハーデースのペットなんだから。」
「ペット? じゃあ、犬じゃないですか。」
「違うわよ。ケルベルスは犬じゃない。もし犬だったら娘の旦那がしょぼく思われちゃう。」
あくまでケルベルスは冥王のペットであり、犬ではないのだった。
「よし、それなら犬をエサをあげてみよう。」
プライドは犬のえさをケルベルスに出してみる。
「ワンワン!」
お腹が空いていたのか、ケルベルスはエサに食いつく。
「やっぱり犬じゃん。」
ケルベルスは犬、確定した。
「ワンワン。」
「もう少しで冥界城に着くと言っていますよ。」
「あら? プライドさん、ケルベロスの言うことが分かるようになったのね。」
「はい。何となくですが、飼い主気分です。」
「アッハッハッハ!」
デーメーテールとプライドだけでなく、ケルベロスとも仲良くなった。
「ワンワン!」
その時、ケルベロスが何かを見つけた。
「おお! あれは我が義理の息子! ハーデース!」
現れたのは冥王ハーデースであった。
「あれは!? 義理のお母様!?」
ハーデースも、いるはずのないデーメーテールを見つけて驚いた。花に水やりをしていたので手に持っていた水やりの容器を落とす。
「うわあ!? 濡れちゃった!?」
「あれが冥王ハーデース? 本当かな?」
プライドはうっかりハーデースを疑った。
つづく。




