グラトニー
「まさか幽霊である俺以外は眠らされてしまうなんて。カトリーヌ様まで。」
俺は眠りの神ヒュプノスを追いかけている。ハリウッドの出入り口でヒュプノスにセーラ姫たちは生きているという理由だけで眠らされてしまった。
(僕らが力を合わせれば、ヒュプノスも倒せるだろう。)
(そうね。あのヒュプノスに眠らされないのだから、アーサーは絶対優位よね。)
エンビとラースは強気にヒュプノスに挑もうとしている。
(見えます。見えます。アーサーがヒュプノスを倒す姿が! おお! 私たちの勝利だ!)
(俺の霊気のスピリッツとシンクロしろ! そうすればヒュプノスなんか一撃だ! ワッハッハー!)
ラストとグリードもマイペースだった。
「おえー!? 俺の中から声が聞こえてくる!?」
相変わらず俺は幽霊酔いを起こしていた。
(おいー! みんなー!)
そこに新しい幽霊が現れる。
(あ、グラトニーだ。)
現れたのは、新しい魔王7将軍の一人、貧食のグラトニーだった。
(久しぶり、元気だった?)
(あなたも元気そうで何よりね。)
グラトニーは久々の再会を喜ぶ。
(感動の再会をしている場合じゃないんだ!? ルシファーだ! ルシファーを見つけたんだ!)
(ルシファー!?)
グラトニーは行方不明のルシファーの居場所を知っているという。
(ルシファーはハリウッド孤児院にいるんだ。)
(ハリウッド孤児院!? あんな何もない所に?)
(そうなんだ。シャドー・スキルで逃げてきたけど、無茶苦茶強い上級天使が1人いた。真に新しい魔王7将軍の一人のギューラを一撃で倒しちゃったんだ!?)
(ええー!? 一撃で!?)
俺に集まってきた幽霊たちは新しい魔王7将軍で、真に新しい魔王7将軍に不意打ちされて皆殺しにあったことになっている。
(早くルシファーの元へ行って、天界に戻ってもらうように説得しようよ。)
(そうね。そうすれば全て元通りに戻るかも。)
(俺たちも生き返ったりしてな。ワッハッハー!)
5人の幽霊たちは勝手に話をまとめる。
「ダメだ! ダメ! 俺はヒュプノスを倒して、セーラ姫たちを助けるんだ!」
俺は幽霊の意に反して、ルシファーよりヒュプノスを優先する。
(そうだね。先にセーラ姫たちを助けなくっちゃ。)
(だって私たちセーラ姫たちとも友達だから。)
(仕方がねえ。エンビやラースが救うっていうなら、俺たちもつきあうぜ。仲間だからな。)
「みんな。ありがとう。」
俺と幽霊たちは旅を続けていくうちに絆が芽生えていた。
「行こう! ヒュプノスを倒して、セーラ姫たちを助けるんだ!」
「おお!」
俺はヒュプノスの跡を追う。
つづく。




