ギューラ
「この辺りに隠れていそうな気がするんだが?」
ここは人間界のハリウッドの外れ。真に新しい魔王7将軍の一人の貧食のギューラが人を探しているようだった。
「いた! 遂に見つけたぞ!」
そしてギューラは何かを見つけた。水汲みをしている女がいた。
「あれはルシファーだ!」
ギューラの探し人は、天界から姿を消した唯一無二の絶対神ルシファーだった。
「どんなに人間界にいて、神のオーラを抑えていても、あれだけ美しい女のオーラを消すことはできねえ。ケッケッケッケ。」
貧食のギューラの嗅覚がルシファーの美しさを嗅いで見つけてしまう。
「それにしても、ルシファーは天界の神の座を明け渡しても何をしているんだ?」
ギューラが興味を持ったのは、ルシファーの美しさだけでなく、ルシファーが天界の神の座を捨ててでもしていることに興味があった。
「ここはなんだ? 隠れ家か?」
ルシファーが隠れていた場所は、昔のハリウッド孤児院だった。修道院になり、もう使われていなかったハリウッド孤児院は今も残されていたのだった。
「いったい、こんなボロボロの家で何をやっているんだ? まさか!? あの残酷なルシファーのことだ、人造人間を作ったり、人間を切り刻んでいるのかもしれない!? ルシファーならやりかねない!?」
ギューラは窓の外から孤児院の中を覗き込んだ。
「いったいルシファーは、ここで何をやっているんだ? ゲゲッ!? あのルシファーが料理をしている!?」
ルシファーは料理をしていた。
「信じられない!? あのルシファーが料理だと!? 明日は夏でも雪が降るんじゃないか!? そうか! 分かったぞ! 毒の調合をしているに違いない!?」
ギューラは傲慢なルシファーが愛情をこめてエプロンをしながら料理をしている光景に、ある意味で恐怖を覚えた。
「なんだ? ベッドに誰か寝ているのか?」
ギューラはベッドに人間の男が眠っているのを見つける。
「男!? まさか!? あのルシファーが恋!? 人間の男に恋をして、天界の神の座を手放したというのか!? 信じられん!? あの傲慢極まりないルシファーが!?」
ギューラは冷静になって落ち着きを取り戻す。
「そうだ! あの男を人質に取れば、ルシファーは反撃ができないはず! 我ながら何て賢い悪魔なんだ。ワッハッハー!」
自画自賛するギューラ。
「死ぬ者が何を笑っている。」
そこに唯一無二の絶対神ルシファーの使途、アナスタシアが現れる。
つづく。




