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ハリウッド・クエスト 後編  作者: 渋谷かな
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ヘルメース

「ワッハッハー! この色欲のラクサーリア様に戦いを挑む愚か者を退治しに行くとするか!」

 魔王城を占拠して魔王になった筋肉ムキムキ・マッチョのラクサーリアが魔王の玉座から城の外に出ようとする。

「ん? 光? ギャアアアアアアー!?」

 何らかの強大なエネルギーがやってきて、一瞬でラクサーリア事、魔王の城が消え去った。

「あらら? 久しぶりなのでカリッジの調整ができなかった。アハッ。」

 伝説の勇者カトリーヌの超必殺技カリッジ・ブレーブ。魔王の城を吹き飛ばすぐらい朝飯前だった。

「カトリーヌ様! 俺たちを殺すつもりですか!?」

「あら? 無事に脱出できたのね。良かったわ。」

「良くありません!」

「カトリーヌおばあ様、カッコイイ。」

「死にかけたんだぞ!」

 笑って誤魔化すカトリーヌ。強い者にうっとりキュンキュンするセーラ姫。これがハリウッド4姉妹の血筋である。

「ああ~! 私の城が! こら! 死にぞこない勇者! なんでおまえが生きているんだ!? 魔王城をどうしてくれるんだ!?」

 魔王サタンはカトリーヌに食って掛かる。当時、魔王と人間の禁断の恋は、昼ドラ並みに困難を極め、許されない愛として魔物や悪魔は受け入れなかった。

「うちの旦那に貸してもらっていただけでしょ。なんなら、あなたも消してあげましょうか?」

「ぬぬぬぬぬぬぬ!?」

 憤怒のサタンは知っている。勇者カトリーヌの実力と危険人物であることを。

「魔界の首都を変更します。新しい首都は、魔界と冥界の境を魔界都市とします。」

「勝手に決めるな! 私が魔王だぞ!」

「生きてんだけど。うちの旦那。」

「なに!? 魔王ネロ様が生きているだと!?」

 魔王サタンたちは知らなかった。約100年、姿が見えなかったので、てっきり死んだものだと思っていた。

「早く行った方がいいんじゃない? 我が娘クリスティーナや、天界で神になった傲慢のルシファー。それに比べれば、サタン。あなた小物よね。不甲斐ない姿にうちの旦那は怒っていたわよ。ニヤッ。」

「ギャアアアアアアー!? 魔王様に殺される!? 直ぐにご機嫌伺に行くぞ!」

「おお!」

「待ってー! ロザリーが行くなら私も行く!」

 元祖、魔王の7将軍とアロアは魔界と冥界の境に向かった。

「まったく成長しないわね。あいつら。」

 呆れるカトリーヌ。

「大変だー!」

 そこに元女神のヘルメース司教が慌てて駆けてくる。

「ハリウッド修道院が陥落しちゃいます!? 助けてください!?」

「なんだって!?」

 人間界に危機が迫っていた。

 つづく。

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