僕の幼い時の記憶。
僕には、父親がいない!
僕は、母親に何度も聞いたんだよ!
『ねえ? お母さん! どうして、僕の家には“お父さん”が居ないの、、、?』
『あぁ~お父さんは今! 海外に居て、日本に戻って来れないのよ~!』
『えぇ!? それって? 仕事が忙しいからなの、、、?』
『えぇ! そうよ!』
『でも僕、、、一度もお父さんに会った事がないよ!』
『つかさは、小さい頃お父さんに会っているわ! 貴方がまだ小さかったから
憶えてないだけでしょ!』
『・・・うーん? そうなんだ、』
『えぇ!? ひょっとして? つかさ今! 落ち込んでるの、、、?』
『・・・えぇ!? ううん。』
『お母さんのところにおいで~!』
『なーに、お母さん、、、?』
『ぎゅーーーう!』
そう言いながら、お母さんは強く僕を抱きしめてくれた。
『なんだよ~恥ずかしいじゃないか~』
『つかさが、寂しいと想わないように、、、! お母さんがお父さんの分も
たーくさん! つかさを、愛してあげるわ~!!!』
『なんだよそれ~!?』
『ぎゅーーーう!』
・・・そう言ってお母さんは、また僕を強く抱きしめてくれた。
『もう、寂しくないでしょ?』
『うん!』
『貴方は、私の大切な息子よ~!』
『お母さん!』
『ぎゅーーーう!』
▽
僕は、たくさんの愛情をお母さんからもらっている事は、ちゃんと知っている
んだよ!
だけど、、、?
やっぱり、お父さんに会いたいんだ、、、!
僕の名前は 『澤田 つかさ』11歳の男の子だよ。
お母さんと僕のふたり暮らし。
お母さんは、毎日仕事で朝は僕の為にお弁当を作ってくれて、夕方に1度
仕事から帰って来て、僕の為に夕食を作ってからまた、別の夜の仕事に出
かけて行くんだ、、、!
ほとんど、寝る時間もないぐらい、、、!
毎日、働いても、、、?
家の家賃や僕の為に、お母さんが働いたお金は消えていく...。
僕とお母さんが一緒に居れる時間が限られているから、、、?
その日あった事を、手紙に書いたり、冷蔵庫にあるボードに書いたり
直接お母さんと話せる時は、たくさん僕からお母さんに話すんだよ、、、!
▼
それとね、、、?
僕の薄っすら消えかけている記憶では、僕がまだ赤ちゃんだった頃、、、。
大きな手が僕を両手で抱き上げてくれる映像が、僕の頭の中にぼんやりと
記憶として! 残っているんだ、、、!!!
きっと、この大きな手は、、、?
お父さんなんじゃないかと思う...。
だけど、、、?
この話を、僕のお母さんにしたことはないよ!
・・・なんだか? お母さんを悲しませてしまうかもしれないと思うから...。
あんまり、僕がお父さんの話をすると、、、?
お母さんが、ヤキモチを焼くんじゃないかと心配だからね、、、!
それに、今のお母さんとの関係を壊したくない、、、!
僕がお父さんの事を話すと、、、?
なんだか? 僕とお母さんの関係が壊れてしまいそうで、、、怖いんだ!!!
▽
僕は、なんだかんだと言って、、、!
今の生活に、凄く満足している、、、!!!
お母さんも、僕がお父さんの事を聞いても話したがらないから、、、!
それでいいと思う...。
それにね、、、?
僕は知ってるよ!
『お父さんは、海外になんか! いない事!!!』
お母さんが、僕にお父さんの事で話したくない【秘密】があるなら、、、?
僕も、無理に聞かない事にしたんだ、、、!!!
きっと、僕の為にお母さんは言わないでいてくれているのかもしれないし!
今後は、僕がお母さんを支えて行くんだ、、、!
『それが、何よりも僕にとって大事な事だから、、、!!!』
最後までお読みいただきありがとうございます。