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理系蛮族日誌  作者: Thera
13/15

博物館の裏側凄いよ!という話


 どうも皆さまこんにちは!お久しぶりの理系蛮族です。


 一週間ほど普段行かない場所(圏外)に調査に行ってまして、今はお世話になった人に卒論を提出するためにガタゴトと電車に揺られております。


 ──正直言って眠い。山登りからのPC仕事という目を酷使する生活リズムによって目が死んでる。寝させて欲しい。


 しかし書きます。書くのです。ここのところ、音沙汰がなさすぎたのもありますが……


 pixivに支援くれた方がいたんですよ〜もう嬉しくて!


 そんなわけで、調子乗って書くことにしました。まぁ調子乗ってる時じゃないと書けないんですけどねぶっちゃけ。


 さてさて、今回は以前書くと言っていた『博物館の意義』について書きたいと思いますよ!


 ──あ、テラはもちろんけもの屋ですので、この場合の博物館は『科学博物館』の話になります。


 それと私は学芸員資格を取得してませんので、その辺の話まで突っ込まれると分かりませぬ!

 取得した知り合いに聞くくらいはできますが、あんまり突っ込んだ質問には回答できないですぞい。


 それでも良ければ、れっつごー! なのです。


◇◇◇



 みなさまは『科学博物館の裏側』と言われて、どんなものを想像するでしょうか。


 いろんな資料が山積みで、動物の剥製とかがどーんって置いてある。


 まぁ、そんな感じで大体合ってはいます。


 展示に出されていない動物の剥製。

 専用の紙に貼り付けられた植物標本が、ナンバー別に分けられた棚。

 昆虫標本がずらりとかけられた壁、山と積み上げられた学術本。

 その中に埋まっている、学芸員さんたちの机と椅子。

 迷路のように入り組んだ倉庫の中に所狭しと並べられている棚と、その上にうまく重ねて置いてある骨格標本……


 想像するだけでワクワクしちゃいますよね、小説勢なら?


 引き出しや戸棚の中、開けてみたくなりますよね?


 ──しかしご用心。引き出しや戸棚の中身は、外に出ている標本より、とてもとても重要な品物たちなのです。


 動物の標本で説明しますね。

 『博物館の標本』と言われて一般的に想像するものは、『森や海を再現した場所の中に、生きているかのように置かれている剥製』だと思います。


 ですがこれ、『博物館における標本』としての価値はそれほど高くないんです。

 動きを再現している剥製は、あくまで展示品。博物館が保管している標本の中で、より重要度が高いのは『毛皮』や『頭骨』の標本なんです。


 野生動物の調査って、基本的にサンプルが集まりません。n数が圧倒的に不足する分野です。

 大学生が一年やそこらで集められる記録なんて、たかが知れてるんです。


 ──だからこその博物館。博物館には地元の学芸員さんや、歴代の学生がコツコツと積み上げてきた大量のサンプルが保管・管理してあり、大学は各博物館と協力しながら研究や調査を進めています。


 また、科学博物館の裏側では、研究者や学生、ボランティアたちが日々コツコツと標本を集め、保管し……そして『保存』しています。


 ──遠い未来、今当たり前に存在する生物が滅んだとしても、その過去を鮮やかに再現できるだけの標本を。


 100年、200年……ずっとずっと先に届ける前提で、『標本の保管』を行なっているのです。


 『表』の博物館は、各土地の観光施設というイメージが強いかも知れません。しかし、博物館には『遠い未来の為に過去を記録し続ける』という、アカデミックかつロマンティックな側面があるんです。


 訪れる人を楽しませつつ、遠い未来の為に働く科学博物館の学芸員さん。凄いと思いませんか?


 学芸員さんは研究と普及啓発のプロです。もし、分からないことを博物館に問い合わせれば、専門分野の方が出てきて、丁寧に説明して下さるでしょう。


 博物館というのは、地元との連携と継続が、とても、とっても大事な施設です。

 もし地元に博物館があるなら、積極的に通って学んで、興味のある分野があるならボランティアなんかにも応募してみてください。

 標本作製のボランティアなんかは、いろんな博物館さんが募集しています。


 裏方のお仕事をお手伝いすれば、博物館の裏側……ガイドではなく研究者としての学芸員さんや、博物館の意外でカッコいい一面を見られるかも知れませんよ?


 思ったより短くまとまってしまいましたが、キリも良いので今日はこの辺で締めさせていただきますね。


 まて次回!

 

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