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自然に任せるという、選択 2

 56話、「自然に任せるという選択」の、後日談です。まだ、ご存命かと思いますが……


 やっと、退院出来ました!「やっと」、というのは、返してくれなかったからです。理由は、色々あるのでしょうが、家族から退院を促してもらって、やっと、退院出来ました。

「もう、入院費、払えませんから!」

が、決め手だったようです。

 病院側の説明によると、

「STのほうから、もう少し食事を見ていきたいという要望があったので」

はあ~です。あのね、食事をとれるように、お願いした覚えはありません!

 風邪症状がひどすぎて、とても内服では様子が見れないから……症状が落ち着いたら、今まで通り、細々と食べて、穏やかに亡くなる予定の方です。でも、だからといって、治る病をそのままでとは、いきません。

「ん~ん、ベッドが空いていたから?」って、疑いたくもなります……


 で、ゼリー食が一日一回、それも数口。後は、高カロリー輸液という状態で、午前中に抜針して帰ホームされました。


 帰ってきて、ビックリ!!!変わり果てて、変身していました!!!


 私が行った、医師からの説明の日に、

「今日からリハビリが入っています」

と、ベッド上で身体を動かされている所をちらっと見ました。その時には、こんなになってなかったと思うのですが……

 片足が、ほぼ、踵がお尻に付くぐらいに拘縮していたのです。くの字なんてもんじゃありません。苦の字?車椅子に移乗、小さく細い方なので、足をクロスするような形で、やっとこさ収まる……なんで!

 両手も、胸の前でクロス、脇が硬くなっています。なんとか握り返してくれるのですが、目が開きません。もちろん、あんなにおしゃべりだったのに、声、出ません。

 入院期間三週間は、彼女にとって、三ヶ月のほっとかれ期間……病院は、病気を治すところであり、ADLを維持する程に、手がないことは、わかっています。でも、悲しい変わりようでした。


 説明では、気管支炎となっていたはずでしたが、退院の情報提供書には、入院理由は、「脱水」って書いてありました。確かに、脱水も起こしていたと思われます。でも、明らかに、咳して、痰がらみがひどかったのに!ビックリです。あ、そう、だから、飲食が出来るようになるまで、退院させてくれなかったんだと、みょうに納得できました……


 さて、帰って来てからの食事をどうしようかと、事前に栄養士さんとも相談して、飲み込みやすいゼリー食の試供品を用意。ろくに食べれていないという情報はありましたが、ペースト食なので、翌日のお昼から用意してみようと、決まりました。元々、ほんの少ししか食べられなかった方です。水分も、いろいろ試して、ココアが飲めれば、毎日ココア、で、飲みが悪くなれば、又、いろいろ試して、コーンスープとか……とにかく、好きなものを取れるだけ……

 帰ホームされた日は、午前中点滴入っているからと無理はせず、声掛けだけいっぱいしました。何となく、わかってくれたのかな~表情が穏やかになってくれたと、そんな気がしました。


 翌日のお昼、車椅子に移乗して、ホールへ。いつもの場所で、いつもの介護員さん、いつもの食事……


 むせなく、食べてくれました!薄目も開きました!


 今、ベッドには、沢山のクッション類、ポジショニングの工夫をしています。何となく、くの字に近づいてきたような~


 間違いなく、食べれなくなっていきます。それは、わかっていることです。それまで、傍にいる、寄り添うのが、終の棲家の役割だと……帰って来て、良かった!

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