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第一話 フラグ<帝国歴570年9月12日>

前書き


注意:ここから先は合成魔法でがんばります!!の該当箇所後を読んだ後のほうが楽しめるつくりになっています。合成魔法でがんばります!!本編のネタばれ気にしない方のみお読みください。


本当は本編の該当箇所後投稿しようと思いましたが、ギミック気にしない楽しみ方もあるのかなと思い、投稿することにしました。


それでお願いなのですが、この作品はわたしの他の作品のネタばれを含んでいたりします。他の作品の感想欄などでネタばれはしないようお願い致します。(感想ないと思いますが><b)




 水場を求めて移動を開始する。


 魔物に襲われただろう美人さんを救出したはよかったでやんすが……。


 そういえば、彼女を襲った魔物に遭遇しなくてよかったなぁと思いつつ、無いよりマシだろう葉っぱの絨毯じゅうたんの上にいる金髪の女性――かろうじて少女の手を握りながら彼女の出産シーンに立ち会っている。


「〜っ、〜っ!!」



 彼女を救出した数刻したのち、彼女が苦しみだしてお腹がみるみる膨れ上がってきた。


 正直、出産の補助などやったことない自分にはどうしようなくて、せめてもと彼女の手を握っている。


「だ、大丈夫でやんす!しっかりするでやんす!!」 


――どう考えても大丈夫ではないのに無責任なことしか言えない自分が歯痒はがゆい。


 声もろくに出ないのだろう……顔から滝のような汗を流しつつ、あっしをみつめる瞳はどこか蟲惑こわく的であっし―― 一目惚れをしてしまったでやんす。






 彼女の出産は無事に終え、一安心。


 生まれたご子息?ご息女?は緑色の体毛に覆われた芋虫のような魔物だった。あっしの肩幅くらいの大きさがある。



 生まれた瞬間、剥ぎ取り用のナイフで討伐しようとしたのだが――


 金色の髪の少女が無意識にだろう――あっしの腕をひっぱって止めたのだ。


 あっしは唖然としてしまい、そのかんに芋虫の魔物は横たわる彼女に近づき、いたわるように彼女のその頬をぺろぺろと舐めだしたのだ。


「くすぐったいよ」


と微笑む彼女に……胸がきゅんとしてしまう。


 あれ?あっしノーマルのはずなのに……いろいろな意味で愕然とするのだった。





 彼女やあっしの身体のついでに彼女の子供の身体も拭いて、あっしらはまたもや道なき森を彷徨う。


 彼女は自己紹介する間もなく、また眠りについてしまったのでまたおんぶしている。


 魔物の子供の方はリュックに突っ込んでいる。


 驚いたのが、素っ裸であると彼女に指摘したのだが――恥ずかしがった彼女が急に光だし、葉っぱのドレスとかいいようの無いものに包まれていたのだ。それと同時に気を失ったのだ。


 何かのユニークスキルだろうか?


 あっしとはきっと生まれてくる星の元が違ったのだろう。


 二年前に調べたあっしのスキルとレベルは――


『ラッフィ:LV15、天職:軽業師LV10、スキル:なし』


である。



「しかしでやんすなぁ……今、魔物や盗賊なんかに襲われたら、ひとたまりもないでやんすなぁ」



 と言っていると明らかに盗賊と思わしき連中に、あっという間にあっしらを囲む。


「……」


 盗賊は十数人ほどで子供が何人かいる。 


 あっし一人ならこの包囲網を抜けられるやんすが――


 あっしの背中にいるお姫さまの顔をみて覚悟を決める。


「抵抗しないでやんすから……乱暴にしないでほしいでやんす」


とそうそうに白旗を振ることにした。


 ちょっとフラグ回収が早すぎでやんすよと心の中で愚痴るのだった。




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