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プロローグ

注意事項


この作品は「合成魔法で頑張ります!!」の第何話までかはまだわかりませんが、みるとよりいっそう楽しめるように作られています。見なくても意味がわかりますが……自己責任でお願い致します。


ですので、この話以降は本編「合成魔法で頑張ります!!」の該当箇所投稿後になります。ご了承お願い致します。


先行投稿の理由は、本編興味ない方々でこちらの作品興味あるかなと思ったのが理由です。




ああ、よかったでやんす。


あっしはこの心優しい少女の持つ剣に左胸を貫かれながら、本当によかったと安堵する。


 どこか黄金の小麦畑を思わせる髪を持つ少女は怪訝な顔をしながらこちらをみる。


 彼女の碧眼にはあっしの満面の笑みが映っている。


 ああ、許してほしいっす。


 あっし、腹芸得意じゃねぇんです。


 せめて悪役っぽい台詞せりふを言うでやんすかね。



「あっしを倒そうとも第二・第三のあっしがきっとおまえのもとに訪れるだろう」


「もしそうだとしても――わたしが全てを叩き切る!!」



……あれぇ?なんか地雷踏んだでやんすかね。


 血が足りなくなったあっしには彼女の顔がもう見えない。


 ここが年貢の納め時でやんすかね……あっしは薄れゆく意識の中、自分を殺した少女との出会いを思い出していた。



〜・〜・〜・〜・〜・〜


 あっしの名前はラッフィって言う20代半ばの風来嬢ふうらいじょうでやんす。


 うん?どこか男っぽい名前でやんすて?


 いやぁ、両親が男の子がほしいらしくてこの名前に決まってしまったでやんす。


 なんで……”フィ”って名乗っているでやんす。べ、別に本当の名前が嫌いなわけではないでやんすよ。



「そろそろ現実逃避はやめるでやんすかね……」



 あっしは今、鬱蒼うっそうと茂った森の中で――迷子になっている。


「いや、仕方なかったでやんす。Dランクのカラミティ・ベアに襲われたやんすから。」


 よくあるテンプレのかなわない魔物にあって逃げているうちに迷ったという――あれでやんす。


「はぁ、ようやく見つけたベルベル草もどっか行ってしまったでやんすし……踏んだり蹴ったりでやんす」


 そうこうしていると切り立った崖の下に洞窟らしきものがみえてきた。



「ふむ……お宝の予感がするでやんす!!」



 あっしは崖の下にヒモなしバンジージャンプをする!



 まずは身体を大の字にして落下速度を落とす――それでもあっしの落下速度はそれほど落ちない。


 距離を目で測って残り地面まで3分の1ほどになってから身体を丸めて回転をはじめる。



「おっとっ!」



 ちょうど三回転半ほどで地面に着地成功――少しもたついたのは見なかったことにしてほしいでやんす。



「さてと……お宝お宝♪」


 鼻歌交じりであっしは洞窟に向かうのだった。


 あっしは知らなかったでやんす。


 世捨て人の自分が自分の命をして守る存在に出会うなんて――





〜・〜・〜・〜・〜・〜




「うっはぁ……べたべたでやんすな」



 何故かあっしは恐らく魔物に襲われた――文字通り襲われただろう魔物体液でべたべたな少女をおぶって、またもや森の中を彷徨さまよっていた。


 その少女は――ひざくらいまでありそうな金髪。


 あっしの左右にぴょこんと伸びた癖毛とは違い癖のない髪質。


 身長は160cmほどのあっしより10cmほど低いくらいだ。


 顔立かおだちはあっしが男だったら出会ったのち、人気のないところでお持ち帰りしたいくらいの美人さん。


 それほど衰弱はしておらず、脈は正常なのだが――


「うーん、魔物の子を腹に宿してないといいでやんすが……」



 人それをフラグというらしい。


 そんな益もないことを考えつつ、水場を求めて移動するのだった。



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