表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/42

29

「香月」

 香月がはっとして振り返ると、こちらを険しい目で見上げる神竜の姿があった。

「そんな怪我で、どこに行こうと言うんだ」

「真樹を探しに行くよ。他の人の命を使って、洸ちゃんを生き返らせようとするのは間違っていると思うから、止めたいんだ」

「だったら、どこにも行く必要ないだろう。お前はここで怪我を治していればいい。真樹は俺が止める」

「俺を囮に使って?」

 神竜が息を飲む。

 香月は微かな笑みを口元に浮かべ、視線を腹部に落とすと、服の上から包帯の感触を確かめるように腹部をさする。

「傷の手当てしてくれて、ありがとな。さよなら神竜」

 そう言うと、神竜が引き留める間もなく香月は身を翻して塀を飛び降りた。

 誰もいなくなった塀を見上げ、一人残された神竜は髪を掻きあげ、深い溜息を吐いた。

 あの単純な妖怪を上辺だけの言葉で引き留めることも、騙すことも容易いはずだったのに、どこか悲痛な表情の香月に何も言えず行かせてしまった。

 神竜は忌々しげに舌打ちすると踵を返し、振り返ることなくその場を立ち去った。


神龍・・・単なるお人好し・・・(T ^ T)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ