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神竜の替わりに木の根に腹部を貫かれた香月が膝を折る。
「い……てぇ……」
「香月、なぜお前が俺を 」
「うるさい、誰もお前の為にやったんじゃない。真樹の為だ。これ以上手を汚させたくなかったんだ」
血を流しながら膝を追った香月を茫然と見つめていた真樹が、己の名に肩を震わせる。そろそろと香月を貫いた枝が、引き抜かれて行く。
傷口から血が溢れ、血だまりを作った。
ふらりと一歩踏み出した真樹を押し留めようとするかのように、火の粉を撒きながら朱雀が前を横切る。朱雀から燃え移った炎が枝や根を伝い、周りに広がっていく。
「香月……」
赤い炎に照らし出された真樹の顔が泣きそうに歪む。
目の前の炎に気が付いていないかのように手を伸ばしてきた。真樹の白い着物に炎が燃え移る。
炎の向こう側から伸ばされる手を取ろうと香月が膝に力を入れる。立ち上がりかけた香月の髪を後ろから掴む手があった。
髪を後ろに引かれ、無理やり喉を仰け反らされる。
立ち上がることが出来ずに、香月は喉を反らしたまま再び地面に膝をついた。
「し……んりゅう、何しやがる」
神竜の手を剥がそうと手首を掴むが、逆に手首を返され背中に捻じり上げられる。
完全に動きを封じこまれた。
文章って難しい(ーー;)




