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ゼクス魔導工房の異世界ギャンブル配信 ―異世界をギャンブル漬けにする救済の物語―  作者: ituswa


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掲示板回(第10-12話)

初評価頂きました!ありがとうございます!

初めてのコテハンユーザーが出てきて、結構お気に入りの掲示板回です!

【王都中央広場】銀の箱、景品入れ替えで大混乱【武器はどこだ】


1:名無しの冒険者

おいおいおい! 中央広場の銀の箱、中身が全部入れ替わってるぞ!

美の洗礼だか何だか知らねえが、ポーションや武器が影も形もねえ。

代わりに並んでるのは髪を洗う液とか、肌に塗る薬とか……ゼクスの野郎、ついにトチ狂ったか!?


3:名無しの商人

>1

トチ狂ったのはお前の目だ。

リストの最上段をよく見ろ。特等は製法だぞ。しかも商用利用可の一筆付きだ。

これが本物なら、一国の美容利権を丸ごと引き込める。商会総出で銀貨を積み上げるに決まってるだろ。


8:名無しの新人

ええ……。俺、命懸けで稼いだ銀貨で化粧水とか引きたくないんだけど。

これハズレ回じゃないのか? せっかく銀貨貯めたのに、これじゃ戦えねえよ。


12:名無しの冒険者

>8

お前は商売を知らねえな。広場を見てみろ。

腕利きの冒険者たちが、獲物そっちのけで並び始めてるぞ。

あいつら、自分で使う気なんてさらさらない。

引いた端から、後ろに控えてる商会の買い付け役に転売してやがる。


15:名無しの商人

当然だ。二等のアクセサリーだって、ゼクス魔導工房製なら貴族に売れば銀貨五十枚は固い。

三等の消耗品だって、銀貨二枚の価値があるって術式盤面に表示されてるからな。

ゼクスが作ったものにゴミがあるわけない。今は男たちが利権を巡って殴り合ってる状態だ。


22:名無しの情報屋

今のところ、行列の九割は男だな。

レシピを狙う商人と、商人に売りつけるために並ぶ冒険者。

肝心の女たちは、何が起きてるの? って遠巻きに見てる。

この熱量、武具の時とは別の意味で嫌な予感がするぜ。


34:先を見るギャンブラー

お前ら、相変わらず表面上の数字しか見ていないな。


36:名無しの冒険者

>34

なんだよ、変な名前出しやがって。


40:先を見るギャンブラー

私は先ほど、前回の祭りで当てた二等の魔剣を商会に売り払い、その金すべてを今回の三等、洗浄液の買い占めに突っ込んだ。


45:名無しの冒険者

>40

はあ!? 正気かよ!

魔剣を売ってまで、あんな髪洗うだけの液を買い集めてるのか?

いくらゼクス製でも、ただの消耗品だぞ。使えばなくなるものに全財産賭けるなんて馬鹿の極みだろ。


51:先を見るギャンブラー

ゼクスが作る品が、ただの消耗品で終わるはずがない。

これまでの理を無視した成果物を思い出せ。

今は三等の価値は銀貨二枚で安定している。だが、それはゼクスが提示した初期値に過ぎない。

私はこの後の断絶に賭けている。


58:名無しの商人

>40

断絶……?

おい、何を企んでる。


62:先を見るギャンブラー

今は笑っていればいい。

この世界の女たちが、まだその洗浄液の真価に気づいていない今のうちにな。

俺は一滴たりとも市場には流さん。すべて地下倉庫に隠滅する。


70:名無しの新人

よく分からんが、気味の悪い奴だな。

俺はとりあえず三等を引いたら、目の前の商人に銀貨三枚で売りつけるぜ。

それだけで銀貨二枚の儲けだ。堅実に稼がせてもらうわ。


82:名無しの情報屋

始まったな。

女たちがその効果に気づく前に、男たちが利権と転売で市場を食い荒らそうとしてる。

ゼクス……。お前の撒いた今回の種、これまでの殺し合いよりよっぽど質が悪いぞ。



【王都中央広場】パン屋の看板娘が発光してるんだが【美の暴力】


1:名無しの冒険者

市場の裏通りにあるパン屋の看板娘、今日見た奴いるか。昨日までは粉塗れで髪もバサバサだったのに、今朝見たら北方の精霊みたいな輝きを放ってたぞ。見間違いかと思って三回くらい店の前を往復しちまった。


5:名無しの新人

あのパン屋だろ。俺もさっき通ったけど、店の前が女たちの人だかりで通れなかった。あんな路地裏に貴族の馬車まで止まってて、何事かと思ったぞ。


15:名無しの商人

>1

俺も見た。あの一帯の女たちが全員パン屋を囲んで尋問してたからな。なんでも、冒険者の兄貴が銀の箱で三等の洗浄液を引いてきたらしい。一晩であんなことになるなんて、もはや魔法を超えて呪いの類だろ [cite: 8]。


22:名無しの新人

呪いでも何でもいい。俺の嫁があの髪を見た瞬間、血相変えて銀貨を持って広場に並べって叫びながら俺を家から叩き出したんだ。今、広場の列に並んでるんだが、周囲の女たちの殺気がすごすぎて生きた心地がしねえ。


30:名無しの冒険者

並んでるの男ばっかりだな。みんな嫁か恋人に追い出された口か。


40:名無しの情報屋

三等の髪用洗浄液、当初はゼクスが銀貨2枚くらいの満足感として設計したらしいな。それが今、その場で銀貨25枚を提示して譲ってくれって言ってる奴が山ほどいるぞ。パンが何千個買えると思ってんだ。


58:名無しの商人

>40

パンなんてどうでもいいんだよ、今の女たちにとってはな。一度あの絶対的な清潔と美を知っちまったら最後だ。これまでの石鹸がドブ水にしか見えなくなる 。生存に不要な美しさが、食い扶持よりも優先されるなんてな。


72:名無しの魔導師

あの洗浄液、術式を解析しようとしたが構成が異常すぎる。物理的に不純物を分解して、本来の艶を無理やり引き出してるんだ。見た目が完璧になるなら、女たちが全財産を投げ出すのも理屈としては分かる。


85:名無しの労働者

そんなことより腹が減った。パン屋が開いてねえ。看板娘が囲まれてて商売どころじゃないらしい。


95:名無しの冒険者

おい、さっき銀貨でパンを買おうとしたら別の店主にそんな紙切れは要らんって顔されたぞ。銀貨はいいから洗浄液を一滴分けてくれ、だとよ。銀貨1枚がパン一万個より軽いなんて、この街の理はどうなっちまったんだ。


110:名無しの商人

バブルだよ。それも美貌っていう、絶対に満たされることのない渇きを燃料にしたやつだ。ゼクスは銀貨2枚の価値として設計したらしいが、人々の執着があの箱の価値を書き換えちまった。今や銀貨は、ただの夢を見るための整理券でしかねえ。


125:先を見るギャンブラー

ククク……滑稽だな。お前たちが今更銀貨25枚で右往左往している間に、俺は既に三等の洗浄液を数百瓶は確保しているぞ。


130:名無しの新人

>125

はあ。数百瓶。お前そんな金どこにあったんだ。


138:先を見るギャンブラー

>130

前のガチャで当てた二等の魔導具やら高価な景品を全部売り払ったのさ。それで得た金すべてを、まだ三等の価値が断絶する直前の安い時期に突っ込んで買い叩いておいた。俺はこの未来を買い占めたのさ。


145:名無しの商人

マジか。今その在庫全部売ったら金貨何枚分になるんだ。


150:名無しの情報屋

広場の中心、一等の銀月の若返り薬が出たぞ [cite: 8]。三流の冒険者が引き当てやがった。その瞬間、周囲の護衛騎士たちが一斉に抜剣……かと思いきや、全員が微動だにせず不干渉を貫いてる。ゼクスの鉄則、施設内での暴力や強奪は即座に死を意味するからな。


165:名無しの商人

ああ、強引に奪おうとした没落貴族の私兵が、分配機の防衛術式で一瞬にして転がってたわ。権力も暴力も、あの銀の箱の前じゃ無力。今は王室の特使が、見たこともない数の白金貨の束を積んで、冷徹に交渉を進めてる 。


172:名無しの新人

施設の外に出たらどうなるんだ。奪い合いにならないか。


175:名無しの情報屋

>172

王家が安全な買い取りを保証してるからな。馬車が出るまではゼクスの管轄だ。手出しした瞬間に消されるぞ。


180:名無しの魔導師

見た目さえ手に入れば、中身がどうであれ勝者になれる。そんな残酷な真実を、ゼクスはあの銀の箱で証明しちまった。配信画面を見たか。あいつ、工房で椅子を回しながら笑ってたぞ。生存に不要な美しさが、生存本能を凌駕したってな。


210:名無しの冒険者

あいつ、自分の作った論理が人々の欲望に食い破られるのを喜んでやがる。公爵様が工房に怒鳴り込んだらしいが、ゼクスは私の負けですねって余裕で答えてたらしいぞ。論理的には明日のパンの方が大事なはずなのに、みんな鏡の一瞬の輝きに全財産を投げ出す。その理不尽な熱量に、あの天才様が酔いしれてるんだ。


230:名無しの商人

おい、またゴミが出た。今回のハズレは乾燥した牛の糞かよ。


235:名無しの冒険者

銀貨1枚で牛の糞。ギャハハ。


245:名無しの新人

笑えねえよ。暴力で奪えないからこそ、金と利権の殴り合いが加速してる。俺も、パンを買うのを一日我慢して並ぶわ。もしかしたら俺の次の1枚で、あの国家級の若返りが転がり込んでくるかもしれないんだからな。


260:名無しの労働者

若返りなんていらねえよ。俺は看板娘みたいなピカピカの髪になりたいんだ。あんなの、貴族の娘より綺麗だったぞ。


280:名無しの商人

広場の入り口、騎士団の奥方たちが完全に陣取ってる。不潔な手で運命に触るなって、男を一人も通さないつもりだ。美の序列の前じゃ、王国の法も騎士の権威も無力ってわけだ。


300:名無しの情報屋

今回の祭りは、これまでの武具とは熱量が違う。殺気じゃねえ、もっと根源的な渇きだ。ゼクス……あいつはとんでもない怪物を王都に解き放ちやがった。これから特等のレシピが出た時、この街の秩序がどうなるか想像もしたくねえよ。


320:先を見るギャンブラー

ククク……レシピか。それが出る頃には、俺が握っているこの数百瓶が、王都の新たな通貨になっているだろうよ。精々、今のうちに銀貨を握りしめて祈っているがいい。


330:名無しの商人

こいつマジでムカつく。誰かこいつの潜伏先突き止めろよ。


350:名無しの情報屋

無理だな。ここの掲示板もゼクスの魔導回路の上だ。特定なんてできねえよ。


400:名無しの冒険者

ああ……また牛の糞が出た奴がいる。広場中が、いい匂いと糞の匂いでカオスなことになってやがる。


415:名無しの新人

次は俺の番だ。銀貨1枚、行ってくるぜ。




【王都緊急】一等の若返り薬、取引額が跳ね上がりすぎな件


1:名無しの商人

おい、さっきの若返り薬、結局白金貨15枚で王室が買い取ったらしいぞ。白金貨15枚。一国の年間予算の一部が、あんな小瓶一つに消えた。


5:名無しの冒険者

白金貨15枚……。さっきの冒険者、もう一生どころか十代先まで遊んで暮らせるな。銀貨1枚がそんなことになるとか、もう真面目に働くのが馬鹿らしくなる。


12:名無しの新人

現場にいたけど、横から大商会がさらに条件を上乗せしようとして、特使に睨まれてた。でも暴力は一切なし。あの中は本当に平和で残酷な場所だよ。


25:名無しの魔導師

見た目が20年若返る。それだけでそれだけの価値がある。ゼクスはそこを見抜いてたんだな。中身は変わらなくても、外見という理さえ書き換えれば世界は屈服する。


38:先を見るギャンブラー

ククク。白金貨15枚か。だが、俺が持っている洗浄液数百瓶も、いずれはその価値に届く。美のバブルはまだ膨らみ始めたばかりだ。


45:名無しの情報屋

こいつ、また出てきた。だが、あながち間違いじゃねえのが腹たつな。さっき市場で、洗浄液1瓶が銀貨30枚を超えたぞ。銀貨1枚で回して、ハズレ扱いの三等が出ても銀貨30枚で売れる。もはや負ける気がしねえ。


60:名無しの新人

よし、俺も全力で回す。牛の糞が出たら笑ってくれ。




【広場実況】特等のレシピが出るまで終われないスレ


1:名無しの冒険者

まだ特等が出てねえ。広場はもう夜なのに松明の光で真昼みたいだ。誰も帰ろうとしねえ。


15:名無しの商人

商会連中が交代で人を並ばせてるからな。レシピを手に入れたら、この美容バブルを永続的に支配できる。金貨一万枚どころか、歴史に名が残るレベルの富だ。


32:名無しの魔導師

ゼクスの告知水晶を見ろ。次はもっと面白いものを用意していますって出てるぞ。あいつ、まだ隠し球を持ってやがる。


50:名無しの情報屋

今回の三等バブルで、王都の銀貨が全部広場に吸い込まれてる感じがする。パンも買えない、宿も泊まれない。でも誰も後悔してねえ。みんな光り輝く看板娘の髪と、一等のドレスのことしか考えてねえ。


75:先を見るギャンブラー

いい眺めだ。理性が欲望に焼き切れる音を聞きながら、俺は次の投資先を考えるとしよう。


100:名無しの新人

銀貨1枚。最後の勝負だ。行ってくる。



【王都激震】ついに特等排出、狂乱の幕引き【勝者は誰だ】


1:名無しの冒険者

終わった。全てが終わった。今、広場の中心で運命が確定した瞬間を見た。


5:名無しの新人

あの光、何だったんだ。黄金っていうか、虹色っていうか。これまでの当たりとは次元が違う輝きだったぞ。


12:名無しの商人

鐘の音だ。機械の駆動音じゃなく、王都中に響き渡るような清廉な鐘の音が鳴りやがった。特等だ。特等のレシピが、ついにこの世に解き放たれた。


25:名無しの情報屋

引き当てたのは、泥まみれの冒険者でもなければ、震える老婆でもねえ。王都最大の商会が送り込んだ、冷徹な目をした代理人の男だ。あいつ、全く表情を変えずにあの羊皮紙を掲げやがった。


40:名無しの魔導師

商会連中、なりふり構わず銀貨をぶち込み続けてたからな。物量で運命をねじ伏せたってわけか。あの男、周囲の殺気を鼻で笑いながら、王宮の護衛に守られて馬車に乗り込んでいったぞ。


60:名無しの新人

施設内は暴力禁止だからな。奪おうとした奴らが術式で撃退されるのを横目に、悠々と勝ち逃げしていきやがった。これで、美容品の永久製法はあの商会のものだ。


85:名無しの商人

白金貨数千枚どころの話じゃねえ。これから何世代にもわたって、王都の、いや大陸中の女たちの財布があの商会に握られることになる。歴史が動いたな。


110:先を見るギャンブラー

ククク。実に美しい。大資本が最後に全てを掠め取っていく。この展開こそが、この世の理そのものだよ。俺が抱えている三等の洗浄液数百瓶も、これであの商会が価格を釣り上げる前の、真の価値の塊になった。


125:名無しの商人

またお前か。だが、確かにそうだな。特等が出ちまった以上、ゼクスのガチャは一旦終わりだろ。市場に出回る洗浄液の値段は、これからあの商会が決めることになる。


140:名無しの魔導師

配信画面のゼクス、見たか。椅子に座り直して、最高に楽しそうに目を細めて笑ってやがった。「私の完敗ですね」とか言いながら、あの瞳はさらなる混沌を求めてるようにしか見えねえ。


165:名無しの情報屋

脂肪を喰らう神の布地も、歳月を洗い流す芳醇な木風呂も、これからはあの商会の顔色を伺いながら手に入れるしかなくなる。美しさが特権階級の武器になったんだ。


180:名無しの冒険者

広場の女たち、レシピが出た瞬間に一斉に崩れ落ちてたぞ。絶望したのか、それとも狂乱が終わった安堵からか。どっちにしろ、明日からの王都はこれまでとは別の場所になる。


210:名無しの新人

銀貨1枚がパン一万個より重かった日々。その頂点が決まった。俺たちは、結局ゼクスの手のひらの上で踊らされてただけだったのか。


230:名無しの労働者

レシピを手に入れた商会が、今夜中に王宮と密約を交わすって噂だ。美容品という名の劇薬が、国の秩序を完全に塗り替える。パン屋の看板娘が光り輝いたあの日から、もう戻れないところまで来ちまったんだな。


255:先を見るギャンブラー

ククク。さあ、次は誰がこの歪んだ世界で踊る番だ。俺は次の投資先を探すとしよう。ゼクスが次に何を投下するのか、今から楽しみで仕方ない。


280:名無しの冒険者

……俺もだ。あいつの作る地獄なら、また銀貨を握りしめて並んでやるよ。


300:名無しの情報屋

特等排出。狂乱の第一幕、終了。

広場の火はまだ消えそうにねえ。新しい時代の匂いがしやがるぜ。


400:名無しの冒険者

……ところで、足元に牛の糞が落ちてるんだが、これ誰か片付けてくれねえか。


【公式】商会の美容液、案外普通な件【本物への渇望】


1:名無しの冒険者

ついに大商会の公式品が売り出されたな。銀貨5枚。以前の狂乱に比べりゃ、まともな値段で落ち着いたもんだ。


12:名無しの商人

広場の行列も少しは引くかと思ったが、逆に不穏な空気が流れてるぞ。買った奴らの評判が芳しくない。


25:名無しの新人

え、そうなの。レシピは本物だろ。あの魔導具師が公開した通りに作ってるはずじゃないか。


38:名無しの魔導師

理屈じゃそうなんだがな。実際に公式品を使った貴族の夫人が嘆いてたよ。「確かに良いものだけど、あの箱から出た一瓶のような、魂を奪われるような輝きがない」とかな。


50:名無しの情報屋

ヴェルトマン男爵って中堅貴族も、奥さんのために銀貨5枚で公式品を買い与えたらしいが、結局納得させられなくて裏市場に走ったらしいぞ。銀貨50枚を積んでゼクス製のオリジナルを探してるって噂だ。


72:名無しの商人

公式品が出たことで、逆に比較対象ができちまったんだな。同じ材料、同じ配合。なのに、ゼクスが工房で直接練り上げた原液とは、決定的な格の差がある。


125:先を見るギャンブラー

ククク。実に滑稽だな。お前たちが「公式品でバブルが終わる」と安堵していた間に、俺は笑いが止まらなかったよ。


132:名無しの新人

>125

またお前か! 例の、三等を数百瓶も抱えてるっていう。


138:先を見るギャンブラー

>132

そうだ。商会がどれほど精巧に模倣しようと、作り手の魔力密度や工程の精度までは再現できん。レシピという文字情報だけでは、ゼクスの領域には届かないのさ。俺の読み通り、公認品が普及すればするほど、市場に残ったゼクス製のオリジナル三等品は、二度と手に入らない芸術品として神格化された。


150:名無しの商人

今、裏市場じゃゼクス製の刻印がある三等品、本当に銀貨50枚で取引されてるぞ。公式品の10倍だ。バブルが弾けるどころか、本物限定の異常高騰が始まった。


165:名無しの冒険者

銀貨5枚の公式品は「日常の妥協」。銀貨50枚のゼクス製は「絶対の勝利」。女たちの間でそんな序列ができちまった。パン屋の娘が放ったあの光を知ってる奴らにとっちゃ、商会の品はただの劣化コピーでしかねえんだな。


180:先を見るギャンブラー

ククク。銀貨50枚でもまだ安い。この価値の断絶に気づいた王宮の連中が動き出せば、俺の在庫はさらに化ける。お前たちが銀貨5枚の安酒に酔っている間に、俺は次の熱狂を収穫させてもらうよ。


210:名無しの新人

こいつ、本当に先を見てやがったのか……。同じレシピでも品質にバリエーションがあるなんて、誰が想像したよ。


230:名無しの情報屋

配信のゼクス、また椅子を回して笑ってやがった。「情報の共有が価値の平均化を招くと信じる、その傲慢さが大好きですよ」だとよ。最初からこうなることが分かっててレシピを渡したんだな、あの怪物は。


250:名無しの冒険者

結局、俺たちはゼクスの手のひらからは逃げられねえのか。公式品のおかげで、より一層ゼクス製の凄さを思い知らされるなんて皮肉すぎるぜ。


280:先を見るギャンブラー

さあ、美の序列は完成した。次は何が壊れる。銀貨1枚の価値がまた書き換わる瞬間を、特等席で見届けようじゃないか。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

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