米太郎サンバー踊る備蓄米魂ー
落ちぶれた米太郎の住む寂れたアパートに、ある日、思いがけない訪問者があった。
現れたのは、テレビドラマの世界から一線を引いた今も、自身の名を冠した一座『ヒロキ・オン・ステージ』の座長を務める親方ヒロキだ。
「うちの舞台は、一部は堅気の時代物だが、二部は歌あり踊りありの派手な歌謡ショーでな。米太郎、お前、二部で一緒に歌い踊ってみねえか?」
その申し出は、今の米太郎にとって、まさに地獄に仏だった。
こうして、『ヒロキ・オン・ステージ』の二部に出演することになった米太郎。
彼が出たその日のメインゲストは、人気バンド『マイマイ倶楽部』
名曲『FUNK SUIHANーJa』の熱狂的なステージ。
米太郎は、ボーカルのパールライススチーム炊井の背後で、まるで生まれ変わったかのようにノリノリで歌い踊る。
♫エブリィ米炊き 1・3・6
たまにはケーキ スープHa!Ha!Ha!
ワビサビツナマヨ、これイクラ!
備蓄に新米Ha!Ha!Ha!♫
オーオーオーオーオー
観客もその熱気の渦にのまれていく。
第二部のショーは大成功で幕を閉じた。熱狂冷めやらぬ楽屋で、座長の親方ヒロキは確信した。
「メインゲストなしで、今度は米太郎をショーの中心にしていける」と。
この直感は、すぐに舞台演出家との話し合いへと持ち込まれた。二人の間で「米太郎に歌と踊りを与えてみたらどうか」という案が練られ、具体化していく。
早速、一座の芝居の音楽を担当するアキラ先生が曲を書き下ろし、演出家が作詞を担当。
こうして、日本中を熱狂の渦に巻き込むことになる楽曲、『米太郎サンバ』が爆誕した。
初演の舞台。
米太郎がサンバのリズムに乗って歌い踊り出すと、客席からは割れんばかりの拍手が巻き起こった。
その熱狂は、劇場の中だけに留まらなかった。舞台を見た観客たちがすぐにSNSでその感動を拡散し始め、『#米太郎サンバ』のハッシュタグが瞬く間にトレンド入り。
そしてついに、その勢いはテレビ業界の目に留まる。昼のワイドショーで大々的に特集が組まれ、話題は爆発!
米太郎は、どん底から一気に時代の寵児へと駆け上がった。




