約束
学校専用寮に来たヒナタ達。自分たちの住む階の会長、ルド・ミゼラに会う。同じ部屋の3人。エル、シャドウはヒナタにサプライズを仕掛けようとする…
「あー!終わった!さっさと寮に帰って部屋決めしようぜー。」
「え?部屋決め?ま、いいか。シャドウ、行こっか。」
「寮に部屋決めなんてあったか…?」
パタパタ…
「おっ、意外に近いんだな。お邪魔しマース。」
「し、失礼します…」
「おや?君達は…そうか、この階の生徒だね?」
「そうです。1階の102室で3人です。」
「え?部屋もう決まってた?」
「うん、そうだよーエル。書類に挟まってたよ。」
「マジ?ヤベッ、見てなかった…」
「部屋の番号は小さい紙で挟まってるからね。よく見落とす生徒がいるんだよ。君のそのひとりだね。同じ部屋の生徒がいてよかったじゃないか。」
「はい、ホントっすね。1人だったら孤立してた…」
「ちゃんと書類は見なきゃダメだよーエルー。」
「そうだぞ。」
「なんで俺、怒られてんの?」
「フフ。3人とも面白いね。はい。102室のカードキー。結構部屋は広めだよ。」
「ありがとうございます。」
「あ、次の生徒が来たね。じゃ、夕食にはまた会うだろうし…あ、自己紹介を忘れてたね。僕はルド。ルド・ミゼラ。ここの階の会長だよ。これからよろしく。」
「はい、よろしくお願いします!」
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ガチャン。
「おー。結構広いなーベッドは2段ベッドと1人用のベッド…ヒナタはどっちがいい?」
「私は別にどれでも。」
「シャドウは?」
「俺は2段ベッドの下でいいよ。」
「そうか。じゃ、俺は2段ベッドの上でいいなー。」
「あ、じゃ私は1人用のベッドね。机とかはベッドの近くのやつでいいよね?」
「おっけー、そろそろ夕食の時間だな。食堂に行くか。」
「そだねー。」
コツコツ…ガチャ。キィィィ。
「し、失礼します…」
「お、来たね。ここの入学生の生徒は君たちだけなんだ。」
「え?そうなんですか?部屋に行く時、生徒が来てたはずですけど。」
「ああ、その生徒は2階の階の人達だったんだ。ここの生徒は君たちだけなんだよね。」
「そうなんですか。」
「さぁ、夕食の時間だよ。沢山食べてね。」
「よっしゃ、いただきマース!」
「エルったら。そんなにお腹すいてたの?」
「おう。お腹が空いて空いて…」
「フフ。そうかい。よく食べてね。うちの副会長の作る料理は美味しいんだ。」
「こら、ルド。そんなに俺は料理、上手くないぞ?」
「普通以上に美味しいんだから、もっと誇りを持てばいいのに…」
「余計なお世話だよ。」
「あの、お名前は…?」
「これは上品なお嬢さんがここの階に来たな。こんばんは、俺はここの階の副会長、クロ・トラク。クロ副会長って呼んでもいいし、クロセンパイって呼んでくれてもいい。」
「えっと、じゃあクロセンパイって呼びますね。あ、私の名前はヒナタです。ヒナタ・ミナト。こっちの2人は…」
「シャドウ・スピアです。よろしくお願いします。クロセンパイ。」
「エル・トリップです。クロセンパイ、よろしくです。」
「よろしくな、ヒナタ、エル、シャドウ。」
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「あー!美味しかったー!クロセンパイって料理上手いんだなー」
「私はお風呂入ってくるよ。シャドウとエルは?」
「俺は明日の準備をしてから風呂に入るわ。」
「俺は…サッとシャワーしてこようかな。」
「じゃ、シャドウ、行こっか。」
「…そうだな。」
「じゃ、エル、部屋少し開けるねー。」
カチャ…パタン。
「さて…と。用意しますか。」
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「わー!広い!…さっさとお風呂入りますか。」
ザブン!
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「いいお風呂だったなー…シャドウは先に帰ったし…さっさと部屋に帰ろ。」
パタパタ…ガチャ。
「げっ…!もう帰ってきたぞ!」
「エル、早く電気を消せ!」
「わかってるって!」
「た、ただいま?…あれ、暗い?エルー、シャドウー?どこいるのー?…電気、電気…あった!」
パチン。パチ、パチ。
「何してるのー、2人ともー」
(…おかしいな。さっきまで声が聞こえてたのに。)
「…わっ!し、シャドウ?エル?どっち?前が見えないって!」
「エル!準備は?」
「上々!」
『いっせーの!』
「わぁ…綺麗。」
「さっきまでギリギリ準備してたんだよ。まさかこんなにヒナタが早いとは思わなかった…」
「エルが優先して準備してくれたから間に合ったんだ。ありがとうな、エル。」
「へへっ。改めて準備を優先したのか功を奏したな。お礼を改めて言われると恥ずかしいな。」
「エルの星を操る魔術、炎を操る魔術と俺の闇を操る魔術、氷を操る魔術を使って装飾したんだ。ほとんどはエルの魔術なんだけどな。」
「へぇ。これって星くずなんだ。綺麗…」
「ほーんと疲れた!風呂入ってくるわ。じゃ、後は2人で楽しんで。」
「うん、ありがと、エル。」
カチャ…パタン。
「…ねぇ、シャドウ。」
「なんだ?」
「明日から学校だねー。」
「…そうだな。」
「昔の約束…覚えてる?」
「約束?」
「覚えてない…か。そうだよね。じゃ、思い出したら私に言ってね。これも約束。」
「…おう。」
「シャドウ、私ね…」
「…は?」
「じゃ、私はもう寝るね。おやすみ、未来の魔術師さん。本当の約束…覚えててね、シャドウ。」
はい、ザラメです✩.*˚第2話!書くのが楽しいので少しずつ少しずつ書いてました(笑)良ければ感想も書いていただけると作者の私はフル稼働で執筆します(*´∀`*)